【プロ解説】ベンツG350のオイル量は何リットル?適正量と交換時期ガイド
ベンツG350のオイル量と交換の基本情報
ベンツG350はその力強い走行性能と高級感で人気のSUVですが、そのパフォーマンスを維持するにはエンジンオイルの管理が欠かせません。
しかし「オイルは何リットル入れるのが正解?」「交換のタイミングは?」といった疑問を持つオーナーも多く、正しい情報を知らないままではトラブルの原因にもなります。
この記事では、整備士の実体験やメーカー推奨情報をもとに、ベンツG350の適正なオイル量や交換時期を丁寧に解説します。
「なんとなく」でメンテナンスを続けていた方は、この記事を読むことで確かな根拠を持って愛車の管理ができるようになります。
この記事で分かること
- ベンツG350の適正なオイル量(リットル)
- 年式やモデルによるオイル量の違い
- オイル交換のタイミングと頻度
- おすすめのエンジンオイルと選び方
- 費用やDIY方法、よくあるトラブルへの対策
ベンツG350の適正オイル量とは?
オイル量の目安は何リットルか
ベンツG350のオイル量は、おおよそ8.5〜9.0リットルが標準です。特に現行モデル(W463)では、約8.5リットル前後が一般的とされています。
ただし、これはオイルフィルターも交換した場合の量であり、フィルター未交換時には若干少なくなります。
規定量を超えるとエンジンにダメージを与える恐れがあるため、必ず正確に測定してください。
年式別(W463など)のオイル量の違い
ベンツG350は年式や型式によってオイル容量に微妙な違いがあります。
年式・型式 | オイル量(目安) |
---|---|
W463(2012年以降) | 約8.5リットル |
W461(旧型ミリタリーモデル) | 約9.0リットル |
G350d(BlueTEC) | 約8.7リットル |
整備時には必ず車検証を確認し、適切な量を判断することが大切です。
オイル量が多すぎる・少なすぎる場合のリスク
適正オイル量から外れると、エンジンに深刻な影響を与える可能性があります。
- 多すぎる場合:オイルが泡立ち、潤滑不良や出力低下の原因に
- 少なすぎる場合:焼き付きやエンジン破損など致命的なトラブルに
特に夏場や高速道路での走行が多い方は、油温上昇による消耗も意識する必要があります。
ディーラーと整備士の推奨値
正規ディーラーでは、オイル交換時に8.5リットル前後を推奨している場合が多く、フィルター交換時はその都度確認されます。
一方、民間の整備士も「走行距離やオイルの劣化具合に応じて調整が必要」と話しており、完全に一律ではない点が現場の実情です。
過去のメンテナンス履歴を記録しておくと、より適正な判断が可能になります。
オイルレベルの確認方法と注意点
ベンツG350には、オイルゲージや車内の電子モニターでオイルレベルを確認できる機能があります。
- エンジン停止後、10分程度待ってから確認
- 車体が水平な場所でチェックする
- 冷却時と温間時で表示が異なるため注意
誤って高温時に確認すると、正確な値が測れないため注意が必要です。
ベンツG350のオイル交換時期と頻度
メーカー推奨の交換サイクル
ベンツG350のエンジンオイル交換は、基本的に15,000kmまたは1年ごとが推奨されています。
これはメルセデス・ベンツの整備指針に基づいた目安であり、正規ディーラーでも同様のサイクルでの交換が案内されています。
長距離走行や高温環境での使用が多い場合は、半年ごとの交換を検討する必要があります。
走行距離・使用状況による影響
実際の交換時期は、走行環境や運転スタイルによって前後します。
- 短距離走行が多い:エンジンが冷えた状態での使用が多いため、オイル劣化が早まる
- 高速道路中心:一定速度での運転が多く、オイルの負担は少ない
- 夏場や渋滞が多い地域:油温が上がりやすく、交換頻度が高くなる
使用状況を踏まえて、10,000km以内での交換を勧める整備士も多いです。
長期間交換しないとどうなる?
オイル交換を怠ると、次のような問題が発生するリスクがあります。
- エンジン内部のスラッジ(汚れ)の蓄積
- オイルの粘度低下による潤滑不良
- 燃費悪化や異音の発生
- 最悪の場合、エンジン焼き付きや故障
修理費は数十万円単位になることもあり、予防としての交換が重要です。
オイルフィルター交換のタイミング
オイル交換時には、オイルフィルターの同時交換が基本です。
フィルターが汚れていると、新しいオイルの性能も低下してしまいます。
交換部品 | 推奨タイミング |
---|---|
エンジンオイル | 10,000~15,000kmごと |
オイルフィルター | オイル交換と同時(毎回) |
オイルの色や臭いでわかる劣化サイン
オイルの状態は目視や臭いでもある程度判断できます。
- 色が濃い黒:スラッジが混ざっている可能性
- 焦げたような臭い:劣化が進行しているサイン
- 粘度が極端に低い:潤滑力が不足
異常に気づいたらすぐに点検・交換を行うことが推奨されます。
ベンツG350におすすめのエンジンオイルとその選び方
純正オイルと社外オイルの違い
ベンツG350には、メルセデス・ベンツが推奨する純正エンジンオイルが存在します。
純正オイルはエンジン設計に基づいて開発されており、性能・信頼性の面で安心できます。
一方、社外オイルでも品質が高ければ十分な性能を発揮します。
ただし、品質が低いオイルを使うとエンジン寿命を縮める恐れがあるため注意が必要です。
5W-30や0W-40などの粘度の選び方
粘度はエンジンオイルの流動性を示す数値で、ベンツG350では「5W-30」や「0W-40」などが定番です。
- 0W-40:寒冷地や高負荷運転に適している
- 5W-30:燃費性能が良く、バランス型
- 10W-40:やや粘度が高く、長距離走行向け
使用環境に応じて選ぶことが、エンジンを長持ちさせる秘訣です。
おすすめのオイルメーカー5選
以下はベンツG350での使用実績が多い信頼性の高いオイルブランドです。
メーカー名 | 特徴 |
---|---|
モービル1 | ベンツの純正指定。高温耐久性に優れる |
LIQUI MOLY | ドイツ製。欧州車に最適な添加剤配合 |
Castrol EDGE | 高性能スポーツ走行向け |
Shell Helix Ultra | 耐久性と低燃費性能のバランスが良い |
ENEOS SUSTINA | 国産で入手性が良く、高コスパ |
添加剤は必要?プロの視点から解説
ベンツG350のような高性能車には、基本的に高品質オイルだけで十分な性能が得られます。
ただし、オイルの劣化が早い環境や走行距離が多い場合は添加剤が有効です。
- エンジン内部の摩耗を抑える
- 洗浄効果を高める
- 冷間時の始動性向上
過剰添加は逆効果となるため、添加剤を使う際は製品ラベルの用量を厳守しましょう。
オイルのグレードと環境性能
エンジンオイルには国際基準のグレードがあり、ベンツG350ではACEA C3やAPI SN規格のオイルが主流です。
これらのグレードは、排出ガス低減や触媒保護に配慮した設計で、環境負荷を軽減する効果も期待できます。
車検時にオイルのグレードが適合していないと指摘されることもあるため、注意が必要です。
ベンツG350のオイル交換にかかる費用と内訳
ディーラーでのオイル交換費用
正規ディーラーでベンツG350のオイル交換を依頼すると、平均費用は25,000〜35,000円ほどになります。
この費用には、エンジンオイル代・オイルフィルター・パッキン・工賃が含まれます。
全国のベンツオーナーへのアンケートでも、「安心感はあるが費用は高め」との声が多数見られます。
民間整備工場・カー用品店との比較
民間整備工場やオートバックスなどでは、費用が15,000〜25,000円程度に抑えられる場合があります。
ただし、使用されるオイルの品質や規格が適合しているかの確認が必要です。
安さだけで選ばず、必ず「MB認証オイル」など適合性を確認しましょう。
自分で交換する場合の費用目安
DIYでオイル交換を行う場合、部品代のみで済むため約8,000〜13,000円で対応可能です。
- オイル:6,000〜9,000円(5W-30/0W-40規格)
- フィルター:1,500〜2,000円
- ドレンパッキンなど:500円前後
工具が揃っている場合はランニングコストを大幅に抑えることができます。
オイル・フィルター・パッキンの内訳
実際の見積もりは以下のように構成されます。
項目 | 相場価格 |
---|---|
エンジンオイル(8.5〜9L) | 6,000〜12,000円 |
オイルフィルター | 1,500〜3,000円 |
ドレンパッキン | 200〜500円 |
工賃(ディーラー) | 7,000〜12,000円 |
工賃の節約方法と注意点
工賃を抑えたい場合は、オイルのみ持ち込み可能な整備工場を利用するのも手です。
- ネット購入で安価な高品質オイルを準備
- 交換のみを工場に依頼(工賃5,000〜7,000円程度)
ただし、持ち込み対応の可否は事前に必ず確認してください。
持ち込み品の破損・不具合は自己責任になるケースが多いため注意が必要です。
ベンツG350のオイル交換方法とDIY手順ガイド
必要な工具と準備物
オイル交換を安全かつスムーズに行うために、適切な工具と準備が不可欠です。
- エンジンオイル(推奨:5W-30 または 0W-40)
- オイルフィルター
- フィルターレンチ
- ドレンボルト用レンチ(17mm)
- 廃油処理箱・オイルジョッキ・軍手
整備性を高めるため、車両をジャッキアップできる場合は作業効率が向上します。
オイルの抜き方と入れ方(上抜き・下抜き)
ベンツG350は上抜き・下抜きどちらにも対応しています。
方法 | 特徴 |
---|---|
上抜き | オイルチェンジャー使用。下に潜る必要がなく手軽 |
下抜き | ドレンボルトから直接抜く。残油が少なく済む |
どちらの方法でも、オイルが完全に冷めてから作業を行うことが安全です。
高温時にドレンボルトを外すと火傷や事故の原因になります。
オイルフィルターの交換方法
オイル交換時には、フィルターの同時交換が推奨されています。
- 専用レンチでカバーを外す
- 古いフィルターを取り出し、新しいフィルターを装着
- ゴムパッキンにオイルを塗って装着時の密着性を確保
カバーの締め付けトルクは指定値を守ることが重要です(25Nm前後)。
廃油の処理方法とマナー
使用済みオイルは法律上「産業廃棄物」として扱われるため、適切に処分しなければなりません。
- 市販の廃油ボックスに吸収させて可燃ごみへ
- ガソリンスタンドや整備工場での引き取り
- 自治体の回収ルールを確認
下水や土壌に流す行為は違法行為であり、罰則の対象です。
DIYに不安がある場合の対処法
DIY初心者は、最初だけプロに依頼して手順を見学するのも一つの方法です。
また、YouTubeの整備チャンネルや整備士が投稿しているブログなども参考になります。
- 工具や作業スペースに不安がある
- 締め付けトルクや排油処理に不安がある
こうした場合は無理せず整備工場へ依頼することでトラブルを防げます。
ベンツG350のオイルトラブルとその予防策
オイル漏れの原因と修理費用の目安
ベンツG350で多いトラブルの一つがオイル漏れです。特に10万kmを超える車両では発生率が高くなります。
主な原因は以下の通りです。
- オイルパンのガスケット劣化
- タペットカバーのパッキン不良
- ドレンボルトの締め付け不良
修理費用の目安は部位により異なりますが、3万円〜8万円程度が一般的です。
早期発見・修理がエンジン損傷を防ぐ鍵となります。
オイルがすぐ減る・焦げ臭い場合の対処法
走行後に焦げ臭いにおいやオイル減りが早い場合、燃焼室でのオイル消費や漏れが疑われます。
対処法としては以下の点が重要です。
- オイルキャップやパッキンの点検
- マフラー周辺の焼けた跡を確認
- エンジン下部ににじみがないか確認
1,000kmで1L以上減る場合は要注意とされており、早めの点検が必要です。
オイル警告灯が点灯したときの対処法
警告灯が点灯した場合、すぐに安全な場所へ停車し、オイル量と状態を確認してください。
点灯の原因には以下が考えられます。
- オイルレベルの低下
- オイルポンプの異常
- 油圧センサーの故障
オイルを継ぎ足すだけで解消する場合もありますが、根本原因の診断を怠ると再発の恐れがあります。
定期点検とメンテナンスの重要性
ベンツG350は高性能車であるため、年1回の定期点検が安全維持に欠かせません。
点検項目 | 推奨頻度 |
---|---|
エンジンオイル | 10,000kmまたは1年ごと |
オイルフィルター | オイル交換時ごと |
オイル漏れの有無 | 半年に1回 |
メンテナンスを怠ると重大なエンジントラブルに発展する可能性があります。
走行性能に影響が出るサインとは
オイルの劣化やトラブルは、走行性能に影響を及ぼすことがあります。
- 加速時に重く感じる
- 異音(カタカタ、カラカラ)が出る
- 排気ガスが白くなる・臭う
こうした変化が見られた場合、早急な点検・修理が必要です。
よくある質問(FAQ)
ベンツG350のオイル量は何リットルですか?
ベンツG350のエンジンオイル量は、年式やエンジン形式により若干異なりますが、おおよそ8.5〜9.0リットルが目安です。
例えば、W463型のG350dでは、オイルフィルター交換を含めて約8.5Lが一般的な適正量です。
オイル量の確認や補充時には、車種別の取扱説明書または整備マニュアルを参照してください。
オイル交換は何キロごとにすればよいですか?
基本的には15,000kmまたは1年ごとの交換が推奨されています。
ただし、短距離走行や渋滞が多い都市部ではオイルの劣化が早く、10,000km以内での交換が安全です。
走行環境に応じて、早めの交換を心がけるとエンジン寿命の延命につながります。
高級オイルを使うメリットはありますか?
高品質なオイルは、潤滑性能・清浄性・熱安定性が高く、エンジンの負担軽減に効果的です。
特にロングライフ設計のオイルは、長距離走行や過酷な条件下でも性能を維持できます。
ただし、オイルの品質は価格だけで判断せず、規格(例:MB認証)の適合を確認しましょう。
オイル交換時にオイルフィルターも交換すべきですか?
はい、オイル交換のたびにフィルターも交換するのが基本です。
フィルターはエンジン内部の汚れをろ過する役割を持ち、使い続けると目詰まりしてしまいます。
項目 | 交換目安 |
---|---|
エンジンオイル | 10,000〜15,000km |
オイルフィルター | オイル交換時ごと |
オイル量の確認はエンジンが冷めてからですか?
はい、エンジンを停止して10〜15分ほど経過してからの確認が推奨されています。
オイルが高温状態のままだと正確な量が測れないことがあります。
また、車体が水平な場所にあることも重要なチェックポイントです。
オイル交換を怠ると車検に通りませんか?
直接的に車検に落ちることは少ないですが、間接的に影響を及ぼす可能性はあります。
- オイル漏れがあると車検不合格の対象
- 排気ガスの汚れがひどいとNGになるケースも
日頃のメンテナンス不足が車検費用や修理費用の増加につながることもあります。
まとめ:ベンツG350のオイル管理で長く快適に乗るために
ベンツG350は、そのパワフルな走行性能と高い信頼性を誇る車種ですが、オイル管理がその性能維持の鍵を握っています。
適正なオイル量の把握や交換サイクルの順守、フィルターや添加剤の選定など、日常的なメンテナンスの積み重ねが車の寿命と快適さを左右します。
この記事でご紹介した内容をもとに、次のようなポイントをぜひ実践してみてください。
- G350の適正オイル量(約8.5L)を把握する
- 10,000〜15,000kmを目安にオイルとフィルターを交換する
- 粘度やグレードが適合するオイルを選ぶ
- DIYの際は安全と処理方法に十分注意する
- 異音やオイル減りなどの異変には早めに対処する
適切なオイル管理を怠ると、修理費や車検不適合といった大きな負担につながる可能性があります。
信頼できる整備先との連携や、ユーザー自身の知識向上によって、ベンツG350との長い付き合いを安心で快適なものにしましょう。