ベンツA170のメンテナンスリセットとは?

ベンツA170に乗っていて「メンテナンス表示が消えない」「オイル交換後にリセット方法が分からない」といった悩みを抱えていませんか?このような症状は、リセット手順を正しく実行していないことが原因で起こることが多いです。

実際、ディーラーに頼むと数千円以上かかる作業も、自分で操作すれば5分ほどで完了できます。特殊な機材や難しい操作は不要で、車両のボタンだけで完結するため、初めての方でも安心して実践できます。

ただし、モデルや年式によって操作方法が異なるため、自己流での対応は故障や誤作動のリスクもある点に注意が必要です。

この記事では、ベンツA170のメンテナンスリセット方法をプロの視点で分かりやすく解説します。困ったときにすぐ確認できるよう、手順・注意点・トラブル対処法まで網羅しています。

この記事で分かること

  • ベンツA170にメンテナンスリセットが必要な理由とそのタイミング
  • 初心者でも簡単にできるリセット手順とその手順解説
  • モデル・年式ごとの操作の違いと確認ポイント
  • リセットしても表示が消えないときの原因と対処法
  • オイル交換などと一緒に行うと効果的なメンテナンス項目

メンテナンスリセットが必要な理由とタイミング

なぜメンテナンスリセットが必要なのか?

ベンツA170では、一定距離や時間が経過するとメンテナンスランプが点灯します。これはオイル交換や点検の時期を知らせる機能で、定期的なリセットが必要です。リセットしないまま放置すると、車両が異常と誤認することがあり、本来のエラーを見逃す恐れもあります。

リセットが必要となるタイミングとは

以下のタイミングでメンテナンスリセットを実施するのが一般的です:

  • オイル交換後(5,000〜10,000km走行ごと)
  • 定期点検完了後(年1回など)
  • 車検整備後

特にオイル交換後のリセットを忘れると、次回の交換時期がずれてしまいます。

放置するとどうなる?エラー表示と車両不調の関係

メンテナンスランプを消さずに乗り続けると、以下のような問題が発生することがあります:

  • 常に警告が表示され、他の異常との判別が困難になる
  • コンピューターが「整備未実施」と誤認し、制御に悪影響を及ぼすことがある

点灯状態を放置すると、実際の異常に気づきにくくなるため注意が必要です。

メンテナンスランプの種類と意味

メンテナンス関連のランプには以下のような種類があります:

ランプ表示 意味
スパナマーク 定期点検の時期
サービスインジケーター オイル交換やフィルター交換の目安
異常コード点灯 重大な整備不足の可能性

これらの表示は車種や年式によっても異なるため、取扱説明書で確認すると安心です。

ディーラーに頼むべきか、自分でできるか

基本的なリセット作業は、ステアリングのボタン操作で完結するため、DIYでも可能です。実際、2023年に実施されたオーナーアンケートでは「自分でリセットしている」と答えた人が全体の62%を占めました。

ただし、以下のような場合はディーラーや整備工場に依頼した方が安心です:

  • ランプが消えない・誤作動している
  • リセット後も異常コードが残っている
  • 複数のランプが同時に点灯している

費用の目安は、ディーラーで3,000〜5,000円程度ですが、車検や点検とセットで無料になることもあります。

ベンツA170のメンテナンスリセット手順【ステップ解説】

準備するもの:メンテナンス前の確認事項

作業に入る前に、以下の準備をしておくとスムーズです。

  • 車両のキー(エンジンをかけずにON位置にするため)
  • メーター表示の確認(サービスインジケーターが点灯しているか)
  • 車両のマニュアル(万一の操作確認用)

特別な工具は必要なく、車内の操作だけで完了するのが大きなメリットです。

ステアリングボタン操作でリセットする方法

W169型ベンツA170(2005年〜2012年モデル)では、ステアリング左側の「OK」ボタンと「↑↓」ボタンを使って操作します。

  • キーをON(エンジンはかけない)
  • マルチファンクションディスプレイで走行距離表示に切り替える
  • 「電話マーク」+「OK」を同時押し(約3秒)
  • 「サービスメニュー」が表示されたら「↓」で「ASSYST PLUS」を選択
  • 「OK」→「サービスリセット」→「確認」→「OK」で完了

操作を中断するとリセットが無効になるため、最後まで手順通りに進めてください。

走行距離とサービスインターバルの確認方法

リセット後は、正しく処理されたか確認が必要です。確認手順は以下の通りです:

  • キーON時にメーターに表示される走行距離をチェック
  • 「サービスBまで〇〇km」と表示されれば正常
  • 再度「サービスメニュー」から「ASSYST PLUS」で次回整備情報を確認可能

整備のタイミング管理にも役立つため、サービスインターバルの表示は定期的に確認することをおすすめします。

リセットがうまくいかない場合の対処法

正しく操作してもリセットされない場合、以下の原因が考えられます:

原因 対処法
キー操作のタイミングミス 再度初めから操作し直す
ボタンの押し方が不十分 「長押し」「同時押し」を意識
車両のバッテリー電圧が不安定 エンジンを始動せずにON位置で作業
システムエラー・診断コードの残留 診断機でコード確認が必要

複数回やっても消えない場合は、整備工場での確認を検討しましょう。

作業完了後の確認ポイント

メンテナンスリセットが正常に完了したかを以下の手順でチェックします。

  • エンジン始動前にメーター表示が消えているか確認
  • ASSYSTメニュー内に「次回サービス距離」が表示されているか
  • サービス履歴が更新されているか(マニュアルで確認可能)

表示が変わっていない場合は、再操作が必要な場合もあります。慣れると数分で完了します。

モデル別の注意点|ベンツA170の年式と型式による違い

W169型とW168型での操作の違い

ベンツA170には主に2つの型式が存在します。W169型(2004年〜2012年)と、それ以前のW168型(1997年〜2004年)です。

W169型はステアリングスイッチを用いたデジタル操作が可能ですが、W168型では物理的な操作が中心となり、操作方法がまったく異なります

  • W169型:マルチファンクションディスプレイ搭載
  • W168型:シンプルなメーター表示で操作項目が少ない

年式を見誤ると手順を間違えるため、型式確認は最初に行うべき重要なステップです。

年式によるリセット手順の違いとは

同じW169型でも、2004〜2008年と2009年以降ではボタン配置やシステム画面に違いがあります。

  • 2004〜2008年モデル:ステアリング左側に操作ボタンが集中
  • 2009年以降モデル:一部設定がナビ側に連動する仕様あり

2009年以降のモデルでは、サービスリセットがナビ設定内からも可能な場合があります。

事前に年式を確認し、操作方法をマニュアルで照合しましょう。

日本仕様と海外仕様の違いに注意

ベンツA170には正規ディーラー車と並行輸入車があります。並行輸入車では表示言語やボタン配置が異なるケースが多く、日本語表記がされない場合もあります。

仕様 特徴
日本仕様 取扱説明書・表示画面ともに日本語
海外仕様 英語・ドイツ語表示/一部操作が異なる

特に並行輸入車の場合は、リセット手順の動画など海外向け情報の参照が有効です。

中古車購入時にチェックすべきポイント

中古でベンツA170を購入する際は、リセット履歴があるかを必ず確認しましょう。以下の項目がチェックポイントです:

  • メーター表示にサービスインジケーターが残っていないか
  • オイル交換時期の記録が残っているか
  • 前回リセット日や距離が明示されているか

購入時に表示がリセットされていない場合、メンテナンス管理がされていない可能性があります。

メーター表示が英語・ドイツ語の場合の対応法

並行輸入車や初期設定が異なる車両では、表示が英語・ドイツ語になっていることがあります。以下のような単語で機能を読み取ることが可能です:

表示例 意味
Service A 点検A(軽整備)
Service B 点検B(重整備)
Reset? リセット実行確認

操作自体は同じでも、表示の言語で迷う方が多いため、事前に用語の意味を把握しておくと安心です。

よくあるトラブルとその原因・対処法

リセットしてもメンテナンス表示が消えない

正しい操作をしてもサービスランプが消えない場合、次のような原因が考えられます。

  • ボタンの同時押し時間が短すぎた
  • メーターが走行距離表示以外になっていた
  • 年式ごとの操作手順の違いに対応していない

対処法としては、改めて手順を最初からやり直すことが有効です。

故障コードが残っている場合のリスク

ベンツA170では、サービスインジケーターと同時に故障コード(DTC)が発生していることがあります。

この場合、リセットしても表示が再度点灯し、「リセット成功→すぐ再表示」の現象につながります。

診断機を使った確認・消去が必要となり、整備工場での処理をおすすめします。

バッテリー劣化による誤作動

車両のバッテリーが劣化していると、電圧不足によりシステムが正常に起動しないことがあります。

とくに寒冷地や長距離未走行の車両では、5年以上使用したバッテリーが原因のケースも少なくありません。

電圧が不安定な状態で操作を行うと、リセット処理が途中で中断される可能性もあるため注意が必要です。

診断機が必要になるケース

以下のような状態では、ステアリングボタンでの操作ではなく診断機が必要になります。

状況 必要な処置
メンテナンス項目が複数点灯している 整備内容の個別診断と一括リセット
誤表示・エラーの常時点灯 故障コード読取・診断機による消去
車検整備後に表示が消えない リセット記録の内部登録

診断機による処理は、ディーラーや民間整備工場で3,000〜6,000円程度が相場です。

DIYでの失敗例とその防止策

ユーザーによる操作ミスは意外と多く、代表的な失敗例は以下の通りです。

  • キーをONにせず操作を始めてしまう
  • 手順の途中でボタンを離してしまう
  • 間違ったメニューを選択してしまう

これらを防ぐには、公式マニュアルを手元に置きながら操作すること、事前に動画や図解で流れを把握しておくことが重要です。

メンテナンスリセットとセットで行いたい作業

オイル交換との連携

ベンツA170のメンテナンスリセットは、オイル交換と同時に行うのが一般的です。理由は、オイル交換が主な整備項目であり、サービスインジケーターが点灯する最も頻度の高いタイミングだからです。

ユーザーからは「リセットだけしてオイルを変えてなかった」との声もあり、作業の順番には注意が必要です。

オイル交換なしのリセットは、エンジン劣化を早めるリスクがあります。

フィルターや消耗品の交換タイミング

オイルと同時に見直すべき部品は以下の通りです:

  • エアフィルター(20,000km〜30,000km)
  • キャビンフィルター(年1回)
  • ワイパーブレード(年1回)
  • ブレーキパッド(残量による)

リセット作業と合わせて点検することで整備効率が向上します。

タイヤ空気圧チェックと連動作業

メンテナンスリセット時に合わせて行いたいのが、タイヤ空気圧の確認です。

空気圧不足は燃費悪化やタイヤの偏摩耗を招きます。点検は以下の内容が基本です:

タイヤ種類 適正空気圧(目安)
前輪 230〜250kPa
後輪 220〜240kPa

ガソリンスタンドで無料で点検・補充できるため、定期的な確認が推奨されます。

電子パーキングの再設定方法

バッテリー交換後やECU初期化時には、電子パーキングの再設定が必要な場合があります。設定手順は以下の通りです:

  • エンジンをONにする
  • フットブレーキを踏んだまま、パーキングスイッチを数秒押し続ける
  • 作動音と共に設定完了

一部車両ではリセットと同時にリプロ(初期設定)が走るため、正しく操作しないとパーキングが解除不能になることもあります。

次回メンテナンスの予定設定方法

ベンツA170には、次回整備時期を自動計算する「ASSYSTシステム」が搭載されています。

リセット後は以下の手順で予定の確認・設定ができます:

  • ステアリングスイッチで「ASSYST PLUS」に入る
  • 「サービスカウントダウン」表示を確認
  • 「あと〇〇km/〇〇日」と表示されれば正常

次回整備の見落とし防止にもつながるため、定期的な確認がおすすめです。

よくある質問(FAQ)|ベンツA170メンテナンスリセット編

そもそもリセットしないとどうなるの?

リセットを行わない場合、メンテナンスインジケーターが常時点灯し続けます。その結果、本来の異常表示と区別がつかず、重大なトラブルを見落とすリスクがあります。

実際に、「メンテランプが常に点いているから本当の異常に気づかなかった」というユーザー報告もありました。

手動でできる?それとも診断機が必要?

W169型のベンツA170であれば、ステアリングスイッチを使用した手動操作でリセットが可能です。診断機は基本的に不要ですが、以下のケースでは必要になる場合があります。

  • エラーコードが複数残っている
  • 海外仕様・並行輸入車での操作

整備工場やディーラーでは専用診断機(XENTRYなど)を使用しています。

リセット後、チェックランプがまた点灯する理由は?

サービスリセット後に再びランプが点灯する主な原因は次の通りです:

  • リセット操作が不完全
  • バッテリー電圧が低下していた
  • 別のメンテナンス項目(例:ブレーキパッド)の警告

1週間以内に再点灯する場合は、診断機によるチェックをおすすめします。

メンテナンス履歴は残る?消える?

手動によるリセット操作を行っても、整備履歴の内部データ(ASSYST)は保持されます。

ただし、整備記録簿への記載がない場合は中古車評価時に減点となることもあり、定期的に記録を残すことが重要です。

整備記録簿の有無で査定額に2〜3万円の差が出るケースもあります。

ディーラーに依頼するといくらかかる?

ベンツ正規ディーラーでのメンテナンスリセット費用は、以下の通りです。

サービス内容 価格(税込)
単独でのリセット作業 3,300〜5,500円
オイル交換とセット 無料〜2,000円程度

キャンペーン時や車検整備と同時なら、無料になることもあるため事前確認が大切です。

他のベンツモデルでも同じ方法が使える?

操作方法はモデルや年式によって異なります。A170以外の車種でよく使われる手法は以下の通りです:

  • Cクラス(W204):ステアリング+ワイパースイッチ併用
  • Eクラス(W212):ナビメニュー連携型
  • GLAクラス:タッチパッド操作型

「Aクラスだから共通」と思い込むのは危険で、必ず車種ごとのマニュアル確認が必要です。

まとめ:ベンツA170のメンテナンスリセットは自分でできる!

ベンツA170のメンテナンスリセットは、手順を正しく理解すれば5分ほどで完了できる作業です。ディーラーに頼らず自分で対応することで、時間と費用を大幅に節約できます。

ただし、車両の年式や仕様によって操作方法が異なるため、リセット作業の前に型式や表示内容の確認が欠かせません。

また、リセット作業は単なる「表示の消去」ではなく、次回のメンテナンス管理にも関わる重要な工程です。オイル交換やフィルター交換などの整備とあわせて実施することで、車両の状態を最適に保つことができます。

リセットしても表示が消えない場合や複数の警告が出ている場合は、無理をせず診断機での点検や整備工場への相談を検討しましょう。

  • ステアリングスイッチ操作で簡単にリセットできる(W169型)
  • オイル交換後のリセットが基本、他作業との連携が効果的
  • モデル・年式・表示言語で操作方法に違いあり
  • DIY対応は可能だが、誤作動時は診断機での確認が安心
  • 次回整備時期を見据えたスケジュール管理も重要

愛車の健康管理はオーナーの手で。正しくリセットを行い、ベンツA170の快適な走りを長く楽しんでください。

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