ベンツAクラスのオイル交換リセットとは?

ベンツAクラスを所有していると、「オイル交換をしたのに警告が消えない」という経験をした方も多いのではないでしょうか。

このリセット作業は非常に重要で、メンテナンス記録や車両状態の管理に直結します。

ただし、操作方法は年式やモデルによって異なり、分かりづらさに悩むオーナーも少なくありません

この記事では、実際にユーザーから寄せられた声や、モデル別の違いなどを交えながら、誰でも分かる手順でリセット方法を解説していきます。

「自分でできる?」「失敗したらどうなる?」といった疑問にも丁寧に答えていますので、初めての方でも安心して読み進められる内容です。

この記事で分かること

  • オイル交換後に警告灯が消えない理由とその影響
  • ベンツAクラス各モデルのリセット手順の違い
  • 自分で行うリセット方法と注意点
  • うまくリセットできないときの対処法
  • おすすめのメンテナンスチェック項目

ベンツAクラスのオイル交換リセットが必要な理由

オイル交換後に警告灯が消えない仕組みとは?

ベンツAクラスでは、エンジンオイルの劣化や交換時期を車両のセンサーが管理しています。オイル交換後もリセット操作を行わないと、車内ディスプレイに「オイル交換時期」の警告が残り続けます

この仕組みはあくまで目安ではありますが、ドライバーへの注意喚起として非常に重要です。

リセットを行わない場合に起きる不具合

リセットを怠ると、以下のような問題が発生します。

  • 警告灯が常時点灯し、視認性を妨げる
  • メンテナンス時期の管理が不正確になる
  • 売却時の整備履歴に疑念を持たれることがある

オイル交換しただけでは警告は消えません。必ずリセット操作を行う必要があります。

メンテナンス記録の正確性を保つために必要な理由

近年の輸入車では、車載システムがメンテナンス履歴を自動的に記録するようになっています。

そのため、リセットを怠ると「整備不良」と見なされるリスクがあります。

影響項目 内容
点検履歴の信頼性 実際の交換日と表示が一致せず評価が下がる
中古車査定 メンテナンス記録に疑問が残り減点対象となる

ディーラーでの対応と費用感

正規ディーラーでは、オイル交換時にリセットも含めて実施してくれます。

料金は地域や拠点によって異なりますが、平均7,000〜12,000円前後が相場です。

「警告灯が消えない」と相談すれば、リセットのみの対応も可能な場合があります。

自分でリセットする場合のメリットとデメリット

DIYでリセットする最大の利点はコスト削減です。

操作手順さえ把握すれば、5分以内で完了します。しかし、失敗すると警告が残ったままになったり、別の設定を変更してしまうリスクもあります。

  • 費用:無料で可能(機材不要)
  • 時間:慣れれば1〜2分程度
  • 注意点:誤操作による設定変更の恐れあり

ベンツAクラス対応モデル別:リセット方法の違い

A180・A200などガソリンモデルのリセット手順

ガソリンモデルは比較的シンプルな構造で、ステアリングの左右ボタンと「OK」キーを使用する操作方法が基本です。

  • イグニッションをON(エンジンは始動しない)
  • メーター内のメンテナンス表示を出す
  • 「OK」長押しでリセット

2020年式A180のオーナーからは「手順通りで一発で成功した」との声もあります。

A250・AMGモデルの注意点

スポーツグレードではディスプレイやステアリング操作が異なります。

A250やAMG A35は、マルチファンクションディスプレイの操作階層が深いため、以下の順序でリセットします。

操作順序 内容
1 ホーム → サービス
2 アシストプラス → オイルレベル
3 「メンテナンスリセット」選択

一部AMG車種は整備士専用ツールが必要なケースがあります。

ディーゼルモデル(A180dなど)での違い

ディーゼルモデルは基本構造がガソリンと共通ですが、車載ソフトウェアのバージョンにより表示項目が異なることがあります。

  • メンテナンス項目が英語表記の場合あり
  • 「オイルサービス」項目が「ASSYST PLUS」と表示されることも
  • 一部モデルはエンジンを数秒起動→停止後の操作が必要

モデルチェンジ前後(W176/W177)による差異

2018年以前のW176と、それ以降のW177ではメーター形状と操作系が大きく異なります

W176は物理ボタン中心、W177はタッチパネルやスワイプ操作を多用します。

モデル 主な違い
W176(〜2018) ボタン操作のみ、表示がモノクロ
W177(2018〜) MBUX搭載、カラー表示とタッチパッド対応

年式別に見た操作画面の変化

2021年以降のモデルでは、MBUXシステムにより音声操作やナビゲーション連携も進化しています。

  • 2021年式:操作に慣れが必要だが慣れると早い
  • 2022年式:リセット項目が「サービス履歴」に統合
  • 2023年式:メンテナンス項目がアプリ連動可能に

ユーザーからは「マニュアル通りで進まない」との報告もあり、実機での確認が推奨されます。

実際にやってみよう!ベンツAクラスのオイル交換後リセット手順

ステアリングボタン操作の手順

まずはステアリングの左側にある操作ボタンを使ってメニューを表示させます。

  • イグニッションをONにする(エンジンはかけない)
  • 「ホーム」ボタンでメインメニューに移動
  • 上下ボタンで「サービス」や「アシストプラス」を選択

1〜2分で完了する作業ですが、ボタンの押し方に少しコツが必要です。

メンテナンスメニューの表示方法

リセットの対象となる「オイルサービス」や「サービスA/B」を表示させる必要があります。

画面表示 意味
Service A in 365 days 365日後にサービスAが必要
Oil change required オイル交換のリセットが必要

年式によって表記に差があり、英語表示のままの車両もあります

「確認」メッセージの選択と完了までの流れ

リセットを選択すると「リセットしますか?」と表示されます。

  • 「はい」または「OK」を選ぶことで完了
  • 成功すれば画面に「リセット完了」と表示
  • 再度メニューに戻り、表示が更新されているか確認

この操作を途中でやめると、リセットが無効になるため最後まで進めましょう。

作業中に注意すべきポイント

操作に失敗する原因の多くは、ボタンの押し方や順序ミスです。

  • エンジンをかけないこと(ONのみ)
  • 急いで連打しない
  • 画面切り替えを確認してから次に進む

初めての方は説明書や車載ディスプレイの案内を活用しましょう。

リセットがうまくいかないときの対処法

何度試してもリセットできない場合は以下をチェックしてください。

  • そもそもオイル交換が記録されていない
  • メンテナンス項目がすでにリセット済み
  • 車両ソフトウェアのエラーや更新未対応
対処方法 詳細
再起動 イグニッションOFF→再度ONで操作やり直し
バッテリー確認 電圧が不安定な場合、正確な操作ができない
ディーラー相談 それでも解決しない場合は整備士に確認を

よくある失敗とその解決方法

リセットができない/項目が表示されない

操作をしてもリセット項目が出ない場合、表示メニューの階層に問題があるケースがあります。

  • 「アシストプラス」や「サービス」メニューに入れていない
  • イグニッションの状態が「ON」でなく「ACC」になっている
  • 操作タイミングが早すぎる・遅すぎる

特に、メニューに入る前にエンジンを始動してしまうとリセット不可になります。

警告灯が消えない/再点灯する原因

リセットが完了しても「オイル交換時期です」などの警告が残ることがあります。

原因 説明
オイル交換未完了 センサーが実際の交換を認識していない
間違った項目のリセット 「サービスA」ではなく「オイル交換」のみリセットした

再度確認し、必要に応じて両方のリセットを実施してください。

スマートキーの電池切れによる誤作動

キー電池が劣化しているとイグニッションON状態が不安定になります

表示画面が切り替わらない、または途中で消えるときは以下をチェックしてください。

  • キーのLED点灯具合
  • 複数回操作しても反応しない場合は電池交換
  • 予備キーがあればそちらで試す

間違った手順を繰り返した場合の対処法

誤った操作を繰り返すと、メニューが一時的にロックされる場合があります。

リセット回数には制限があるわけではありませんが、操作を一度中断し再起動することが効果的です

  • 一旦イグニッションをOFF
  • 2〜3分後に再度操作開始
  • ステアリングボタンの押下タイミングに注意

故障ではないがリセット不可なケースとは

一部のベンツAクラスでは、リセット操作が車両ソフトウェアによって制限されていることがあります。

条件 制限内容
新車購入後1年以内 初回点検は正規店による管理が必要
リコール対象車両 特定メンテナンスは自己操作できない

上記に該当する場合は、ディーラーでの対応が必要となります。

リセットできないときの最終手段

ベンツ正規ディーラーでの診断と対応

どうしてもリセットできない場合は、ベンツ正規ディーラーに相談するのが確実です。

  • 専用診断機「XENTRY」を使用
  • 所要時間は約15〜30分程度
  • 費用は点検込みで3,000〜5,000円前後が目安

ディーラーでは確実かつ安全に処理してもらえる安心感があります。

整備工場やカーショップでの対応可否

ディーラー以外でも、一部の認証整備工場やオートバックス、イエローハットなどで対応可能です。

施設名 対応状況
オートバックス 店舗により対応。事前確認が必要
イエローハット 一部店舗のみ対応。費用1,000〜2,000円
認証整備工場 OBD診断機があれば対応可能

OBD2診断機を用いたリセット方法

市販のOBD2リセットツールを使えば、自宅でもリセット可能です。

  • 価格は4,000〜10,000円程度
  • OBDポートに差し込み、アプリ連動で操作
  • 初心者でも数ステップで完了

対応車種は製品により異なるため、購入前に確認が必要です。

外部アプリ・機器の使用は安全か?

アプリやツールの使用は便利ですが、リスクも伴います

  • 正規品でないツールは誤動作の可能性あり
  • 故障診断モードを誤操作する危険性
  • ベンツ純正対応製品の使用を推奨

Bluetooth対応アプリは便利ですが、信頼性を優先しましょう。

修理保証やメンテパックの確認方法

車両購入時に加入したメンテナンスパックや保証内容によっては、リセット作業が無償対応になるケースもあります。

契約プラン 対応範囲
メルセデス・ケア 初回3年間の無料点検・作業に含まれる
サービスプラス 対象期間中はリセット費用も無償

契約内容はマイページや販売店で確認可能です。

ベンツAクラスのオイル交換と同時に行いたいメンテナンス

オイルフィルターの同時交換の重要性

エンジンオイル交換と同時にオイルフィルターも交換することで、汚れの再循環を防ぎエンジン寿命を延ばせます

  • フィルター内の汚れが新しいオイルを汚染するリスクを防止
  • 部品代は1,500〜2,500円程度
  • 作業時間もほぼ同時に完了できる

ユーザーの実例では、フィルターを交換せずに黒くなったオイルが1,000kmで劣化したという声もあります。

ブレーキフルードや冷却水の点検

これらの液類は目視点検できるため、オイル交換のついでにチェックしておくべき項目です。

項目 点検タイミング
ブレーキフルード 2年に1回(劣化しやすい)
冷却水(LLC) 3年に1回(色が変わったら要交換)

タイヤ空気圧・摩耗チェック

タイヤの空気圧は燃費や安全性に直結する要素です。

  • 空気圧の適正値は2.4〜2.6bar前後(車種により異なる)
  • タイヤの摩耗インジケーターも確認
  • 異常摩耗があればアライメント確認の必要あり

オイル交換でリフトアップした際に一緒に見るのが効率的です。

バッテリー状態の確認

ベンツAクラスでは、バッテリー電圧の低下がメーター異常やエラーの原因となります。

  • 使用年数の目安:3〜4年
  • 電圧計があれば12.4V以下は要注意
  • 充電か交換を検討する時期のサイン

オイル交換時にアイドリング時間が増えるとバッテリー負荷も上がります。

車内消耗品(ワイパー等)の交換目安

ワイパーブレードやエアコンフィルターなど、日常使用で劣化しやすいパーツもこの機会にチェックしましょう。

部品名 交換目安
ワイパーブレード 1年に1回(ビビリ・拭き残し)
エアコンフィルター 1〜2年に1回(においや風量の変化)

よくある質問(FAQ)

オイル交換だけで警告灯は消えるの?

いいえ、オイル交換を行っただけでは警告灯は消えません。警告灯を消すにはリセット操作が必要です。実際、ディーラーでの作業でも「オイル交換後にリセットを実施」が必須項目です。リセットせずに放置すると、誤ったメンテナンス時期表示のままとなり、整備履歴にも悪影響を及ぼします。

メンテナンスメニューが表示されない場合の対処法は?

メニューが出ない原因には以下のようなケースがあります。

  • イグニッションが「ON」になっていない
  • ステアリング操作の手順ミス
  • 車両ソフトウェアの不具合

一度エンジンを切って再起動し、操作をやり直すと改善される場合があります。複数回試しても表示されない場合は、ディーラーで点検が必要です。

自分でやってリセットに失敗するとどうなる?

操作に失敗しても、車両が壊れることはありません。ただし、誤ったメニュー設定やリセット操作の中断により、システムエラーが発生する可能性はゼロではありません。

警告灯が点灯したままになったり、メンテナンス履歴が不正確になる恐れがあるため、正しい手順を確認して慎重に操作しましょう。

スマホアプリでのリセットは可能?

一部のOBD2対応アプリ(例:Car Scanner、OBDelevenなど)ではリセット機能を利用できます。ただし、すべてのベンツAクラスに対応しているわけではありません。

  • 対応アプリ:Carista、Torqueなど
  • 必要機器:Bluetooth OBD2アダプター
  • 費用目安:アプリ1,000〜2,000円、機器3,000〜6,000円

誤作動や設定変更リスクもあるため、信頼性の高い製品とアプリを選ぶことが重要です。

Aクラス以外でも同じ手順でリセットできる?

原則としてモデルごとに操作手順は異なります。たとえば、CクラスやBクラス、GLAなどはステアリング形状やディスプレイ仕様が異なるため、同じ操作方法が通用しないケースがほとんどです。

下記に比較の一例を示します。

モデル名 主な違い
Aクラス(W177) MBUX操作+ステアリングスイッチ
Cクラス(W205) ロータリー操作+ディスプレイ選択
GLA(H247) タッチパッドメニュー選択

それぞれ専用の手順書を参照することをおすすめします。

リセット作業を依頼すると費用はいくら?

ディーラーやカーショップでリセットのみを依頼する場合、費用の相場は以下の通りです。

業者名 費用目安
正規ディーラー 3,000〜5,000円(点検費込み)
オートバックス 1,500〜2,500円(店舗による)
認証整備工場 1,000〜3,000円程度

点検とセットで無料対応してくれる場合もあるため、事前に問い合わせることがポイントです。

まとめ:ベンツAクラスのオイル交換リセットを正しく理解しよう

ベンツAクラスのオイル交換後にリセット操作を行うことは、車両のコンディション維持と整備履歴の正確化に直結します。

本記事では、モデル別の手順からよくあるトラブル、DIYやディーラーでの対応方法までを幅広く解説しました。

誤った操作や放置による影響も大きいため、手順を正確に理解し、必要に応じて専門家に相談することも大切です。

  • リセットしないと警告灯は消えない
  • モデルや年式によって操作方法が異なる
  • 失敗時は整備工場やOBD2ツールの活用も有効
  • オイル交換と一緒に他の点検も実施すると安心
  • FAQでは現場で多い疑問にも対応

日常メンテナンスの精度を上げることが、長く快適にベンツを乗り続けるコツです。

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