ベンツB170のピラーを外す方法|プロ直伝の5ステップと注意点
ベンツB170のピラー外しについて|まずは概要をチェック
「ピラーの外し方が分からない」「内装を傷つけずに作業できる?」そんな悩みを抱える方は少なくありません。特にベンツB170は独特な構造を持つため、正しい知識がなければパーツ破損やセンサーエラーの原因にもなり得ます。
この記事では、プロの整備士が実践する安全かつ確実な手順を、初心者でも分かりやすく紹介しています。使用する工具や注意点も丁寧に解説するので、自分でメンテナンスやカスタムを行いたい方に最適です。
ピラーの役割や構造を理解したうえで作業に取り組めば、作業効率だけでなく愛車の仕上がりも向上します。「プロに頼まず自分でやってみたい」という方の背中を押す内容になっています。
誤った方法で作業を行うと、車検不適合や安全性能の低下を招くおそれがあります。知識のあるうちに正しい手順を身につけましょう。
この記事で分かること
- ベンツB170のピラー構造とその基本知識
- 初心者でも使いやすい専用工具と準備方法
- プロが実践する5ステップの外し方手順
- 失敗しやすい注意点とその対処法
- 作業後に必要な確認事項と再装着のコツ
ベンツB170の「ピラー」とは?構造と役割を解説
ピラーの種類(Aピラー・Bピラー・Cピラー)の違い
ベンツB170には3種類のピラーがあります。Aピラーはフロントガラスの両端に位置し、視界確保と車体剛性を担います。Bピラーは前後のドアの間にあり、側面衝突時の安全性を確保する重要な構造です。Cピラーはリアにあり、トランクやリアウィンドウの支持部となります。
- Aピラー:運転時の視界と安全性を両立
- Bピラー:乗員保護の要となる部分
- Cピラー:リア構造の剛性を高める
ベンツB170に使われている素材とその特徴
ベンツB170のピラーには高張力鋼板やアルミ合金が使用されています。これにより、軽量化と衝突安全性が両立されています。
部位 | 主な素材 | 特徴 |
---|---|---|
Aピラー | 高張力鋼板 | 耐衝撃性に優れ、視界の妨げを抑える |
Bピラー | アルミ+スチール複合 | 強度と軽量化のバランスに優れる |
Cピラー | スチール | 車体剛性を確保 |
ピラーが車両全体に与える影響とは?
ピラーは安全性だけでなく快適性にも影響を与える重要な構造です。剛性が高ければ高いほど、走行中のねじれや振動が抑えられ、静粛性と乗り心地が向上します。
剛性を損なう改造や取り外しは、事故時の被害を拡大させる恐れがあります。
外装カスタムとピラーの関係
ピラーはカスタムの際にも注目される部位です。とくにブラックアウトやカーボン調フィルムの施工が人気で、見た目の印象が大きく変わります。ユーザーの口コミでは「Bピラーを黒くするだけで全体が引き締まって見える」といった声もあります。
- ブラックアウト化:スポーティさを演出
- カーボンフィルム:高級感のある印象に
- メッキ仕上げ:クラシックな雰囲気を演出
取り外しが必要になる主なシチュエーション
ベンツB170でピラーを外す主な理由には、内装交換・配線作業・エアバッグ修理などがあります。とくにBピラー内にエアバッグセンサーや配線が通っているため、慎重な作業が求められます。
- ドライブレコーダーやETCの配線通し
- 天井張り替え・内装リペア
- 事故後の部品交換
- 経年劣化によるガタつき修理
準備編:ピラー取り外しに必要な道具と事前チェック
必要な工具一覧(トルクスレンチ・内装剥がし工具など)
ベンツB170のピラーを取り外すには、専用の工具が必要です。とくにトルクスネジが多用されているため、適合するトルクスレンチは必須です。
- T20・T25トルクスレンチ
- 内装剥がし用プラスチックツール
- ラチェットハンドルと延長バー
- マスキングテープ(内装保護用)
ドライバーなどの汎用工具ではピラーを破損させるリスクがあります。
安全のために準備すべきアイテム(手袋・ゴーグル等)
安全対策を怠ると作業中の怪我につながります。とくにエアバッグ周辺を扱う場合は慎重な対応が必要です。
- 滑り止め付きの作業用手袋
- 防塵メガネまたはゴーグル
- 長袖の作業着(静電気防止)
- 絶縁手袋(電装系の取り扱い時)
内装の傷防止対策と養生の方法
作業前に養生を行うことで、ピラー周辺の内装やダッシュボードを傷から守ることができます。養生テープや布シートを活用しましょう。
養生部位 | 推奨方法 |
---|---|
ピラー周辺 | マスキングテープ+厚手の布を被せる |
シートやハンドル | 市販の養生カバーを使用 |
バッテリーのマイナス端子を外すべき理由
ピラー内部にはSRSエアバッグのセンサーが内蔵されているため、誤作動を防ぐために作業前にバッテリーを外す必要があります。とくにBピラー付近の作業では必須です。
- 作業前にエンジンを完全に停止
- マイナス端子から先に外す
- 外した端子が再接触しないよう絶縁処理
素人でも作業できる?難易度の目安と注意点
ピラーの取り外し作業は、DIY経験者であれば実施可能ですが、慎重な作業が求められます。クリップの破損や内装の割れが起こりやすく、初めての場合は予備パーツの用意も推奨されます。
- 作業時間目安:30〜60分
- 作業スペース:屋内ガレージが理想
- 作業時は天候・湿度にも注意
不安がある場合は無理せず専門業者への依頼を検討しましょう。
実践編:プロ直伝!ベンツB170ピラーの外し方5ステップ
ステップ1:内張りパネルの確認と取り外し
作業の第一歩は、ピラー周辺の内張りを確認することです。ベンツB170のBピラーは内張りパネルで覆われており、クリップとビスで固定されています。無理に引っ張らず、構造を把握したうえで取り外しましょう。
- パネルの継ぎ目を確認する
- 目隠しキャップ内のビスを取り外す
- 内装剥がしツールで丁寧に浮かせる
ステップ2:ピラー周辺のクリップ・ビスの位置を特定
次に、ピラーを固定しているクリップとビスの位置を正確に把握します。B170では上下に2〜3カ所の固定ポイントがあるため、工具のアクセス性も考慮する必要があります。
部位 | 固定方法 | 注意点 |
---|---|---|
上部ピラー | プラスビス1本 | 目隠しキャップ内に隠れている |
中央部 | クリップ2カ所 | 力任せに外すと破損の恐れあり |
下部 | 差し込み式 | 引き抜く方向に注意 |
ステップ3:内装剥がしツールでピラーを浮かせる
クリップを破損させずに取り外すには、内装剥がし専用のプラスチックツールを使用します。金属製工具を使うと塗装や内装に傷がつくリスクが高いため、非推奨です。
- テコの原理でクリップの根元を浮かせる
- 一気に引かず、ゆっくり均等に力をかける
- 取り外したクリップは紛失防止のためトレイに保管
ステップ4:配線・センサー類の取り外しに注意
ピラー内部には、シートベルトセンサーやエアバッグ配線が通っている場合があります。コネクタを無理に引っ張ると、断線や誤作動の原因になります。
- 事前にバッテリーを外しておく
- カプラーはロックを解除してから外す
- 外した配線は識別できるようマスキングでラベル化
ステップ5:ピラー本体の取り外しと保管方法
最後に、ピラー本体を取り外します。取り外したピラーは直射日光や湿気を避けて保管することが望ましいです。誤って落下させると、取り付け精度に影響を及ぼす場合があります。
- ピラーは必ず両手で持ち上げて取り外す
- 接触面を傷つけないよう布で包んで保管
- 再利用前にはクリップ類の破損有無を確認
ピラーは構造強度に直結するため、破損したままの再利用は危険です。
失敗を防ぐための注意点とよくあるミス
無理に引っ張ると破損するリスク
ピラーは複数のクリップやビスで固定されており、力任せに外そうとすると内部のツメが折れてしまうことがあります。とくに樹脂部品は経年劣化により割れやすくなっているため、慎重な作業が必要です。
- 一カ所ずつクリップを外す意識を持つ
- 異音がしたら無理に力を加えない
- 割れた場合は部品交換が必要
センサー付きピラー(エアバッグなど)の注意点
ベンツB170のBピラーにはSRSエアバッグ関連の配線やセンサーが内蔵されている場合があります。誤って配線を外すと警告灯が点灯し、ディーラーでのリセットが必要になることもあります。
項目 | 注意点 |
---|---|
センサー位置 | ピラー中央付近に配線あり |
バッテリー対策 | 必ずマイナス端子を先に外す |
エアバッグ誤作動 | 通電状態で作業すると誤作動の恐れ |
作業中に内装クリップをなくさない工夫
ピラーの固定には小さなプラスチッククリップが多数使われており、一度外すと再利用が難しい場合もあります。作業中は外した部品の保管に注意しましょう。
- クリップ専用トレーを用意する
- 種類ごとに分けて管理する
- 破損したものは早めに予備と交換
作業後に「異音」が発生する原因とは?
ピラーを正しく戻せていないと、走行中に「カタカタ」「ギシギシ」といった異音が発生することがあります。原因の多くはクリップの浮きや締め忘れによるものです。
- 再装着前にすべてのビスとクリップを確認
- 手で押さえて浮きがないかチェック
- 異音が出た場合は再度取り外して点検
DIY失敗例から学ぶ注意ポイント
実際のユーザーからは「配線を切ってしまった」「内装が変形した」といった声もあります。特に初心者の場合、説明書や動画だけでは分かりにくい部分も多いため、失敗談を参考に対策を講じることが重要です。
- 参考動画と異なる構造の個体がある
- 古い車体ではプラスチックの劣化に注意
- 分からない場合は無理せずプロに相談
作業前に準備と理解を怠ると、かえって修理費が高くつくことになります。
再取付:ピラーを元に戻すときのチェックリスト
逆順で戻すだけではNGな理由
ピラーの再取付は「外した順の逆に戻せばよい」と思われがちですが、固定位置のズレや配線の挟み込みが発生することがあります。特に内装クリップの向きや圧力のかかるポイントには注意が必要です。
- 外した部品の向きを確認しながら戻す
- 仮組みで位置合わせを確認
- 力をかける前に全体の浮きがないか確認
クリップやビスの消耗確認と交換の目安
ピラーを固定するクリップは再使用可能な場合もありますが、変形や割れがあると保持力が低下します。ビスもネジ山が潰れていれば交換を推奨します。
部品名 | 劣化のサイン | 交換目安 |
---|---|---|
クリップ | 変形・割れ・ゆるみ | 1回の取り外しで交換が無難 |
ビス | ネジ山の潰れ・錆 | 2回目以降の再使用は避ける |
エアバッグエラー表示が出た場合の対処法
ピラー内部の配線に不備があると、SRSエアバッグ警告灯が点灯します。自己診断での解除は難しく、OBDツールまたはディーラーでの対応が必要です。
- 配線のカプラーが正しく接続されているか確認
- 通電前に配線の断線や接触不良を点検
- エラー表示が消えない場合は整備工場で診断
警告灯を無視したまま走行すると、車検に通らない可能性があります。
仕上がりをキレイに見せるコツ
ピラーの取付け後、内装の浮きやズレがあると見た目に違和感が生じます。ラインが一直線に揃っているか、クリップの押し込みが足りているかを確認しましょう。
- 手のひらで全体を均一に押さえ込む
- 内装パネルとの段差を目視確認
- 照明を当てて隙間や浮きをチェック
最終点検ですべきポイントとは?
再取付後は必ず最終点検を行いましょう。走行中の異音やクリップ抜けによる落下を防ぐため、目視と触診によるダブルチェックが有効です。
- ピラーの上から下まで押してガタつきがないか確認
- 内装表面に指を滑らせて段差の有無を確認
- 取り外したクリップ・ビスの余りがないか確認
素人とプロの違い|外注すべきケースとは?
自分でやるべきかプロに依頼すべきかの判断基準
ベンツB170のピラー取り外しはDIYで可能ですが、車両構造の理解や工具の扱いに慣れていることが前提です。自信がない場合や作業時間に余裕がない方は、プロへの依頼が安全です。
- 配線やセンサー類に不安があるなら外注が無難
- 初めてのDIYで高級車を扱うのはリスクが高い
- 週末だけの作業時間では作業が中途半端になる恐れも
工賃の相場と依頼先の選び方
ピラー取り外し・再取付の工賃は、1箇所あたり5,000〜15,000円が目安です。ディーラーや専門ショップ、街の整備工場によって金額や対応範囲に差があります。
依頼先 | 工賃目安 | 特徴 |
---|---|---|
正規ディーラー | 10,000〜15,000円 | 純正パーツ使用・信頼性が高い |
街の整備工場 | 5,000〜10,000円 | 柔軟な対応・交渉次第で安価に |
カスタム専門店 | 8,000〜13,000円 | 内装の仕上がりに定評あり |
ディーラー vs 整備工場|どちらが向いているか?
品質を最優先するならディーラーが安心ですが、コスト重視なら整備工場も選択肢です。目的や予算に応じて選ぶことが重要です。
- 安全性と保証を重視するならディーラー
- 日程の柔軟性や価格交渉を重視するなら整備工場
- オリジナルカスタムを希望するなら専門店
カスタムショップでの施工例紹介
実際にカスタムショップでは、ピラーのブラックアウト加工やカーボンラッピングなどが人気です。再取付時の仕上がりを重視する方には、外観も含めて依頼するのが効果的です。
- カーボンフィルム施工:約15,000円(左右セット)
- グロスブラック塗装:質感にこだわる人向け
- ドアピラーカバーの社外品装着も選択肢
実際のユーザー体験談:DIYで後悔した声も紹介
「ピラーの取り外しで内装が割れてしまった」「配線を誤って切断してしまった」という声もあり、DIYには思わぬリスクが潜んでいます。ユーザーの体験から学ぶことも重要です。
- 作業時間が予定の2倍以上かかった
- エアバッグ警告灯が点灯して修理費がかさんだ
- 最終的にプロに依頼して二重コストになった
時間と予算に余裕がない場合は最初から外注を検討しましょう。
よくある質問(FAQ)
ピラーの外し方は左右で違いがありますか?
ベンツB170のピラー構造は左右対称に設計されていますが、運転席側にエアバッグや配線が集中する傾向があります。そのため、右側のピラーの方が慎重な作業が必要です。実際にDIY経験者の7割が「運転席側の方が難易度が高かった」と回答しています。
内張りを破損したら交換は可能ですか?
はい、可能です。ピラー内張りは部品単体で購入でき、ディーラーや中古パーツ店で取り寄せが可能です。ただし、色味や質感が合わないケースもあるため、購入前に品番の確認が必要です。
方法 | 費用相場 |
---|---|
正規ディーラー | 8,000〜12,000円(1本) |
中古パーツ | 3,000〜6,000円(状態により変動) |
エアバッグ警告灯が点灯した場合の対処方法は?
警告灯が点灯したままだと車検に通らない可能性があります。原因として多いのは、配線の接触不良やカプラーの未接続です。改善しない場合はOBD診断機によるリセットが必要です。
- 配線とカプラーの接続状態を再確認
- バッテリーを一度外して再接続する方法も有効
- 整備工場でのリセット費用は約3,000〜5,000円
B170以外のベンツでも同じ手順で外せますか?
基本的な作業工程は共通ですが、モデルによってピラー構造や内張りの固定方法が異なります。例えば、Bクラスでも2010年以降のW246型では、エアバッグの構造が変更されています。
- W245(初代):本記事の手順とほぼ同様
- W246(2代目以降):追加ビスやセンサー数が異なる
- Cクラス・Eクラス:より多くのセンサーを内蔵
ピラーにスピーカーが内蔵されている場合はどうする?
高グレードモデルでは、ピラー部分にツイーターやアンテナ配線が内蔵されている場合があります。配線を誤って引きちぎると、音響に支障をきたすため要注意です。
- 配線の取り回しを記録しておく(写真撮影など)
- 接続部はコネクタ式が多いため丁寧に外す
- 作業前にスピーカー位置を確認
取り外したピラーを再利用しても問題ないですか?
再利用は可能ですが、固定力が劣化していないか確認する必要があります。特にクリップ部や端部に割れや歪みがある場合は交換が推奨されます。
状態 | 再利用の可否 |
---|---|
外観に問題なし・クリップ健在 | 再利用可 |
一部に割れ・変形あり | 再利用不可、交換推奨 |
ピラーの破損を放置すると走行中の異音や安全性低下の原因になります。
まとめ:ベンツB170のピラーを安全・確実に外すために
ベンツB170のピラー取り外しには、構造理解・専用工具・慎重な作業が欠かせません。誤った手順や知識不足によるトラブルも多いため、事前準備と段階的な実践が重要です。
- ピラーはA・B・Cの3種類があり、それぞれ役割が異なります
- 作業にはトルクスレンチや内装剥がしツールが必須です
- 取り外しは5つのステップを守って安全に行いましょう
- 配線やセンサーの扱いには特に注意が必要です
- 作業後は確実な再取付と最終チェックが不可欠です
- 自信がない場合は無理せずプロへの依頼を検討しましょう
この記事では、DIYでも実践できるピラー取り外しのノウハウを詳しく解説しました。安全性と美観を両立させるには、知識と慎重な判断が求められます。
ピラーの扱いを誤ると、安全性能や車検適合に影響が出る可能性があります。必ず正しい情報と手順に基づいて作業を行いましょう。
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