ベンツSクラス4年落ちとは?まず知っておきたいポイント

「4年落ちのSクラスって実際どうなの?」と気になっている方は少なくありません。新車価格が1,000万円を超える高級車だけに、購入や維持に不安を感じるのは当然です。

結論から言えば、4年落ちは価格と状態のバランスが取れた「狙い目」です。新車に比べて大幅に値下がりしており、なおかつ最新装備も充実していることが多いからです。

ただし、維持費や故障リスクには事前に把握すべき点があります。情報不足のまま購入すると、思わぬ出費につながる可能性があります。

本記事では、相場価格や年間維持費、リセールバリューなどを幅広く解説します。4年落ちSクラスを「安心して選びたい方」に役立つ情報を網羅しています。

この記事で分かること

  • ベンツSクラス4年落ちの中古相場と価格帯
  • 維持費の具体的な内訳と節約ポイント
  • リセールバリューが高いモデルの特徴
  • 実際のユーザーの声から見る満足度と不満点
  • 失敗しない購入先と見極め方のコツ

ベンツSクラス4年落ちの中古相場を徹底解説

なぜ「4年落ち」が注目されるのか?

4年落ちのSクラスは新車価格からの大幅値下がりと、装備・機能の充実度が両立する“狙い目”の年式です。新車価格が1,200万円前後のモデルでも、4年落ちなら500万円台まで落ちるケースも珍しくありません。

ただし、走行距離や車両状態により価格差が大きいため、複数の情報を比較することが重要です。

年式・モデル別の価格帯(2021年モデル中心)

現在の主力流通モデルは、W223型およびW222型後期です。2021年式のS500やS400dが中心で、以下の価格帯で流通しています。

モデル 流通価格帯(2025年時点)
S500 4MATIC(W223) 680万〜850万円
S400d(W222後期) 530万〜720万円
S560(W222後期) 600万〜800万円

購入検討時には、型式・駆動方式・内装グレードなどの違いも確認が必要です。

走行距離による価格差の傾向

走行距離はリセールだけでなく、価格にも大きく影響します。平均的な年間走行距離1万kmを基準に、価格帯は以下の通り変動します。

  • 2万km以下:高額帯(+50万〜100万円)
  • 3万〜5万km:標準価格帯
  • 6万km以上:割安(−50万〜100万円)

特にSクラスのような高級車は、低走行=良質車と見なされやすく、価格差が顕著です。

グレードごとの価格差(S500・S400・S560など)

グレードにより装備やエンジン仕様が異なるため、価格にも大きな幅があります。以下に代表的なグレード別の特徴を整理します。

グレード 特徴
S400d 燃費性能が高く法人需要も強い
S500 マイルドハイブリッド搭載で静粛性◎
S560 V8エンジンでパワーと高級感が両立

価格重視ならS400d、ラグジュアリー重視ならS560がおすすめです。

実際の中古車販売サイトから見る最新相場

大手中古車情報サイト「カーセンサー」「グーネット」では、4年落ちSクラスが常時100台以上掲載されています。2025年7月時点での検索結果は以下の通りです。

  • S500(W223)4.2万km:798万円(大阪府)
  • S400d(W222)3.6万km:598万円(東京都)
  • S560ロング(W222)5.8万km:615万円(愛知県)

車両価格に加えて、諸費用や保証内容も要チェックです。納車後の初期トラブルに備えて、認定中古車や長期保証付きの販売店を選ぶと安心です。

維持費はいくらかかる?4年落ちSクラスのランニングコスト

年間の自動車税と重量税

ベンツSクラスは排気量が大きいため、自動車税と重量税が高額です。S500(3.0L)の場合、以下の費用が目安となります。

項目 年間費用(目安)
自動車税(3.0L) 約58,000円
重量税(次回車検時) 約41,000円

税額はグレードやモデル年式により異なるため、購入前に確認しておくことが大切です。

保険料の相場と注意点

4年落ちのSクラスは車両価格が高いため、任意保険料も上がりやすいです。実際の例では、30代・ゴールド免許・車両保険付きの場合、年間10万〜18万円程度が相場です。

  • 車両保険あり:12〜18万円
  • 車両保険なし:7〜10万円
  • 20代・初心者:20万円を超える場合も

Sクラスは修理費も高額なため、できるだけ車両保険を付けることを推奨します。

車検・法定点検費用の実例

4年落ちは次回車検時期が近い個体も多く、費用は販売価格に加えて考慮すべきです。ディーラーでの車検費用は15〜20万円、専門店では10万円前後に抑えられることもあります。

整備項目 平均費用(参考)
法定24か月点検 約25,000円
交換部品・整備 5万〜10万円
ディーラー車検合計 約18万円

正規ディーラーの安心感を取るか、費用を抑えて専門店を選ぶかはユーザー次第です。

消耗品(タイヤ・バッテリー・ブレーキなど)の交換費

Sクラスは高性能車ゆえ、消耗品の価格も高めです。とくにタイヤやブレーキパッドは消耗が早く、2〜3年ごとの交換が必要になることもあります。

  • タイヤ(4本):12万〜20万円
  • バッテリー:4万〜8万円
  • ブレーキパッド:前後で6万円前後

低グレードや中古部品を活用することでコストを抑える工夫も可能です。

故障リスクとその修理費目安

4年落ちでも故障リスクはゼロではありません。実際に多いトラブル例として、以下のような事例があります。

故障部位 修理費用目安
エアサス(1本) 約10万〜15万円
ナビ・電装系 5万〜10万円
オイル漏れ修理 8万〜12万円

保証付き販売車や認定中古車の選択が、予期せぬ出費のリスク軽減につながります。

リセールバリューはどうなる?売却価格のリアル

4年落ち購入→さらに数年後の価値は?

4年落ちのSクラスは、初期の大幅な値落ちを過ぎており、5〜7年落ちでの売却でも比較的安定したリセールが期待できます。たとえば、4年落ちで680万円のS500が、3年後に450万円前後で売れるケースもあります。

  • 初期値落ち率(新車→4年):40〜50%
  • 4年→7年での値落ち率:25〜30%

走行距離や事故歴があると大きく減額されるため、日常使用でも注意が必要です。

リセールが高いグレード・低いグレード

リセールが高いのは、需要の高いグレードに集中しています。とくにS400dやS500の4MATICは安定した人気があります。

グレード リセール傾向
S400d 高燃費・人気安定で売却しやすい
S500 4MATIC 装備とブランド力で高評価
S560 ロング 高級志向に強いが流通数が少ない
AMG S63 価格変動が激しく投資性は低め

需要の安定したグレード選びがリセール成功のカギです。

走行距離とリセールの関係

走行距離は売却時の評価額に大きな影響を与えます。以下は、走行距離別の査定影響度の目安です。

  • 〜2万km:プレミア評価(+30〜50万円)
  • 3〜5万km:標準評価
  • 6〜8万km:−10万〜−30万円
  • 10万km以上:大幅減額対象

年間走行距離を1万km以下に抑えることで、高値売却が狙いやすくなります。

実際の査定例(ガリバー・ネクステージなど実在店データ)

以下は、ガリバーやネクステージの査定事例(2025年5月時点)を元にした実例です。

車種・年式 走行距離 買取価格 査定業者
S500(2021年式) 3.5万km 540万円 ガリバー
S400d(2020年式) 4.8万km 495万円 ネクステージ
S560ロング(2020年式) 5.2万km 510万円 カーセブン

査定額は業者ごとに差があるため、複数社の比較が必須です。

売却先で変わる査定額(買取店・ディーラー・個人売買)

同じ車両でも、売却先によって査定額に大きな差が出ます。以下に主な選択肢を比較します。

売却先 特徴と価格傾向
大手買取店(例:ビッグモーター) 即時買取、査定額は中〜高
正規ディーラー下取り 手続き簡便、価格はやや低め
専門店買取(輸入車専門) 希少車に強く高額提示あり
個人売買(ネットオークション等) 高額も狙えるが手間とリスクあり

安心と高値のバランスを考えた売却先選びが重要です。

ベンツSクラス4年落ちは買いか?新車・他モデルとの比較

新車との価格差とコスパ比較

4年落ちのSクラスは、新車時の価格から40〜50%ほど値下がりしており、コストパフォーマンスが非常に高いです。たとえば、新車で1,300万円だったS500が、4年後には700万円前後で購入可能です。

車両 新車価格 4年落ち価格
S500 4MATIC 約1,300万円 約700万円
S400d 約1,150万円 約600万円

高級感や装備を犠牲にせずコストを抑えたい方に最適な選択肢です。

ベンツEクラス・BMW7シリーズとの比較

価格帯が近いEクラスやBMW7シリーズと比較されることが多いですが、Sクラスは快適性・静粛性・質感の面で一歩リードしています。

  • Eクラス(E350):価格は安いが後席の広さで劣る
  • BMW 740i:スポーティな走りが魅力だが、内装の質感は好みによる
  • Sクラス:ラグジュアリー性と安定性のバランスが◎

「移動空間の上質さ」に重きを置くならSクラスが最適です。

「3年落ち」「5年落ち」との違い

3年落ちはまだ高価格帯で、5年落ちはリスクが高まる時期です。4年落ちは価格と車両状態のバランスが良好な年式といえます。

年式 価格傾向 故障リスク
3年落ち 850万〜900万円 低い(保証期間内)
4年落ち 650万〜750万円 中(保証終了間近)
5年落ち 550万〜650万円 高め(経年劣化あり)

保証が残っているかどうかも、選ぶ際の大きなポイントです。

法人車両・個人ワンオーナーの違いと選び方

法人車両は定期整備されている反面、使用頻度が高めな傾向があります。個人ワンオーナー車両は走行距離が少なく、内装の傷も少ないケースが多いです。

  • 法人車両:走行多め・整備記録充実・価格は安め
  • 個人ワンオーナー:走行少なめ・状態良好・価格はやや高め

予算重視なら法人車両、状態重視ならワンオーナーを選ぶのが無難です。

おすすめの購入タイミングとは

年末年始や3月・9月の決算期は、中古車市場が動きやすく値引き交渉がしやすくなります。また、登録から丸4年を迎えるタイミングは、売却車両が一斉に市場に出るため、選択肢が増えやすいです。

  • 狙い目の月:3月、9月、12月
  • 販売店の決算期と重なるとチャンス

豊富な在庫と価格競争が重なる時期を狙うのがコツです。

ユーザーの声から見るリアルな体験談

「維持費が予想より高かった」という声

4年落ちのSクラスを購入したユーザーの中には、「中古なのに維持費が高くて驚いた」という声が多く見られます。年間維持費が30万円を超えるケースもあり、以下のような出費が想定されます。

費目 年間コストの目安
自動車税・重量税 約10万円
保険料 約10万円
整備・車検・消耗品 約15万〜20万円

購入価格が安くても、維持費で失敗しないよう事前確認が必須です。

「価格以上の満足感がある」という評価

一方で、「想像以上に快適で手放せない」「所有する満足感がある」といったポジティブな意見も多数あります。とくに以下の点で高評価が集まっています。

  • 静粛性と乗り心地の良さ
  • 後席の快適性(リクライニング・マッサージ機能)
  • 所有欲を満たすデザイン・内装

「走る応接室」とも称されるその快適性は、中古車になっても色あせない魅力です。

「Sクラス特有の故障やクセ」の具体例

多くのユーザーが共通して挙げるのが、エアサスや電子制御系の不具合です。以下のような実例が報告されています。

  • エアサス異常 → 修理費用:10万〜15万円
  • マルチメディアシステムの不調 → 5万円前後
  • 電子キーが反応しない → 部品交換:3万円前後

Sクラスは電子制御の割合が高いため、故障時の出費も見込んでおく必要があります。

SNSやレビューサイトに見られる共通の意見

Twitterや価格.com、YouTubeレビューなどでは、Sクラス4年落ちに関して以下のような傾向があります。

プラットフォーム 代表的な意見
Twitter 「この価格でこの満足感は最高」
価格.com 「維持費がネックだけど一度は所有すべき車」
YouTube 「4年落ちはコスパ抜群、ただし購入時のチェックは入念に」

多くのオーナーが「後悔はないが、覚悟は必要」と表現しているのが印象的です。

初心者が買うべきでないパターンとは?

初めて輸入車や高級車を購入する人が、Sクラスを選ぶ際は注意が必要です。以下のようなケースでは失敗する可能性が高くなります。

  • 年間走行距離が多く、メンテ頻度が増える人
  • 整備工場との付き合いがない人
  • 維持費の変動に対応できない収支の方

見た目や価格だけで判断せず、ライフスタイルに合うかを見極めることが大切です。

どこで買う?安心できる購入先と選び方

正規ディーラー認定中古車のメリット

メルセデス・ベンツ正規ディーラーでは、「サーティファイドカー(認定中古車)」としてSクラスを販売しています。以下のような安心材料があるため、初めての方にもおすすめです。

  • 初度登録から7年以内の車両のみ
  • 点検整備+2年保証付き
  • 修復歴なし・走行距離制限あり
項目 内容
保証期間 最長2年(走行無制限)
整備項目 100項目以上
価格帯 相場よりやや高め(+30〜50万円)

費用は割高ですが、購入後の不安を大きく減らせます。

大手中古車販売店(ネクステージ・カーセブンなど)の特徴

ネクステージやカーセブンなど全国展開している販売店では、流通台数が多く選択肢が広いのが魅力です。価格重視の方に人気があります。

  • 価格設定が比較的安い
  • 在庫台数が多く、比較検討がしやすい
  • 保証期間は販売店により異なる

保証内容や整備の質にはバラつきがあるため、契約前に必ず確認しましょう。

輸入車専門店を選ぶ際の注意点

輸入車に特化した販売店では、知識豊富なスタッフによる対応が期待できます。一方で保証や整備基準が独自の場合があるため、店舗ごとの比較が欠かせません。

  • メルセデス専門店などは部品在庫が豊富
  • 購入後のメンテナンスまで一貫対応可能
  • 保証や返品条件は独自ルールが多い

口コミやGoogle評価も参考にして店舗の信頼性を見極めましょう。

カーセンサー・グーネットの活用法

大手ポータルサイト「カーセンサー」や「グーネット」は、中古Sクラスの相場把握に最適です。地域・年式・走行距離などで絞り込むことで、自分に合った車両を探せます。

サイト名 特徴
カーセンサー 掲載台数が多く、価格比較に強い
グーネット ディーラー・専門店の掲載が豊富

問い合わせ前に保証内容・修復歴・諸費用を必ず確認しておくと安心です。

購入時のチェックポイント(保証・修復歴・記録簿)

どの販売店で購入する場合でも、以下のチェックは必須です。特に保証内容は後々のトラブルに直結します。

  • 保証の有無と期間・内容
  • 修復歴・事故歴がないか(確認書類)
  • 整備記録簿の有無
  • 車検の残期間と次回費用見込み

価格だけでなく「車両の質」と「アフター対応」まで総合的に判断することが失敗しない秘訣です。

よくある質問(FAQ)|ベンツSクラス4年落ちに関する疑問

4年落ちでも故障は多いの?

4年落ちのSクラスは、メルセデスの中でも耐久性が高い部類ですが、年式や走行距離によっては故障リスクもゼロではありません。

  • エアサスの異常やセンサー系の故障が報告されている
  • 走行距離が5万kmを超えると整備頻度が増加
  • 電子制御部品の経年劣化に注意

事前点検や延長保証の有無を必ず確認しましょう

購入後すぐ修理になることもある?

はい、初期不良や整備不足の中古車では、納車後すぐに修理が必要になることもあります。

部位 発生しやすい初期トラブル
サスペンション エア漏れや異音
電装系 ナビ・センサーの不具合
バッテリー 警告灯の頻発

信頼できる販売店で保証付きの車両を選ぶことが重要です。

何年乗れる?寿命の目安は?

定期的に整備されたSクラスは、10年以上・15万km以上の走行も可能です。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • エアサス・電装部品は経年で劣化しやすい
  • 車検や修理費は年々上昇傾向
  • 長期所有の場合は専門店との付き合いが大切

5〜6年乗る前提で購入する方がコストバランスが良いと言われています。

維持費が高くなりすぎない方法は?

維持費を抑えるコツは、整備や部品交換を専門店で行うことです。また、以下の方法も有効です。

  • 車両保険の見直し(年齢条件・免責設定)
  • サードパーティー製の高品質パーツを活用
  • 輸入車専門の車検プランを活用

維持費は年平均30万〜40万円と想定しておくと安心です。

「現金一括」「ローン」「リース」どれが得?

それぞれの資金計画により異なります。以下のような特徴があります。

支払い方法 特徴と注意点
現金一括 金利負担なし、資金余裕が前提
オートローン 分割で負担軽減、金利が2〜4%程度
カーリース メンテ費込み、買取不可の場合あり

総支払額と月額負担を事前にシミュレーションして選びましょう。

おすすめの車種・グレードはどれ?

人気とリセールのバランスを考慮すると、以下の車種が選ばれやすい傾向です。

  • S400d(燃費◎・人気高)
  • S500(バランス型・4MATICあり)
  • S560ロング(上級志向・高価格帯)

初めてSクラスを買うならS400dが総合的におすすめです。

まとめ:ベンツSクラス4年落ちは“狙い目”か?失敗しない選び方

ベンツSクラス4年落ちは、価格と品質のバランスが非常に優れた年式です。新車価格の半額以下で手に入るうえ、装備や内装の質感も十分に高水準を維持しています。

一方で、維持費や故障リスクといった面では注意も必要です。購入後に後悔しないためには、以下のポイントを押さえておくと安心です。

  • 相場を把握し、走行距離やグレードごとの価格差を理解する
  • 維持費(税金・保険・整備)を含めた総コストで判断する
  • リセールの高いグレード(S400dやS500)を選ぶことで将来の価値を担保
  • 認定中古車や専門店の保証付き車両を選び、トラブルを回避
  • 初心者は走行距離が少なく整備履歴の明確な車両を選ぶ

価格だけでなく「安心して乗り続けられる条件」がそろった1台を選ぶことが、後悔しない最大のポイントです。

ベンツSクラス4年落ちは、正しく選べば「高級車をお得に楽しむ理想の選択肢」になります。