【徹底比較】ベンツSクラスとAMGの違い7選|価格・性能・装備を解説
ベンツSクラスとAMGの違いを知る前に
ベンツSクラスとAMGの違いに興味がある方は、「見た目だけでどれほど違うの?」「AMGは本当に高いだけの価値があるのか?」といった疑問を抱えていることが多いです。
この記事では、そうした疑問を初めての方にも分かりやすく解消できるよう、価格・性能・装備などの観点から違いを丁寧に比較していきます。
「AMG」という名前だけで敷居が高く感じるかもしれませんが、その価値と選び方を知れば、あなたにとって本当に必要なモデルが見えてきます。
ベンツの購入や乗り換えを検討中の方にとって、この記事は「後悔しない選択」をするための道しるべとなるはずです。
この記事で分かること
- ベンツSクラスとAMGの関係性とラインナップ構成
- 価格・維持費・リセールなどの経済的な違い
- 加速性能や走行感覚などの体感的な差
- 装備・内装・外装に見られるディテールの違い
- 実際のオーナーの評価・選び方のヒント
ベンツSクラスとAMGの基本的な違いとは?
SクラスとAMGの関係性とラインナップ構成
ベンツSクラスは、メルセデス・ベンツの中でも最高峰のフラッグシップセダンです。一方、AMGは高性能部門であり、走行性能とスポーツ性を徹底的に高めた特別仕様車を提供しています。
AMGには「AMGライン」と「AMGモデル」の2種類があり、それぞれ明確に性格が異なります。
- AMGライン:内外装のデザインがスポーティ
- AMGモデル:専用エンジン・足回りを搭載した本格派
各モデルの立ち位置とブランド戦略
メルセデスは「Sクラス=ラグジュアリー」「AMG=ハイパフォーマンス」というブランドポジションを持っています。AMGモデルは、走りを求める層に向けた特別な選択肢であり、価格帯も大きく異なります。
AMGは単なるグレードではなく、「専用開発された高性能モデル」である点に注意が必要です。
AMGはどこが違う?エンブレムとデザインの違い
外観で目立つ違いとして、フロントグリル・バンパー・ホイールデザインなどが挙げられます。リアにはAMGロゴが施され、マフラー形状も異なります。
項目 | AMGモデルの特徴 |
---|---|
グリル | パナメリカーナグリル採用 |
リアバンパー | 専用ディフューザー付き |
マフラー形状 | 左右4本出し |
AMG専用モデルと通常モデルの違い
AMGモデルは、エンジン・サスペンション・ブレーキなどがすべて専用設計されています。AMG専用工場で1人のマイスターが1基のエンジンを手組みする「ワンマン・ワンエンジン」製造も特徴です。
- V8エンジン搭載(S63など)
- 専用チューニングのスポーツモード搭載
- AMGパフォーマンス4MATIC+採用
SクラスAMGの種類(S63/S65/S580e AMG Line など)
2025年時点で国内販売されているSクラスのAMG関連モデルには、以下のようなバリエーションがあります。
モデル名 | 特徴 |
---|---|
S580e AMG Line | PHEVモデル。AMG風のデザイン採用 |
S63 E PERFORMANCE | V8+ハイブリッドの最上級スポーツ |
旧S65 AMG | V12エンジンを搭載した限定車(生産終了) |
これらはそれぞれ性能や用途が異なり、選び方によってドライブの楽しみ方も変わります。
価格の違い|SクラスとAMGはどれだけ差がある?
新車価格の比較:Sクラス vs AMGモデル
ベンツSクラスとAMGモデルでは、新車価格に大きな差があります。Sクラスのスタンダードモデルが約1,500万円前後に対し、AMG S63は2,600万円以上が相場です。装備やパフォーマンスが大きく異なるため、価格差には明確な理由があります。
モデル | 新車価格(税込) |
---|---|
S500 4MATIC ロング | 約1,640万円 |
S580e 4MATIC ロング | 約1,790万円 |
AMG S63 E PERFORMANCE | 約2,680万円 |
中古市場における価格差と残価率
中古市場でも価格差は維持されやすく、AMGモデルは年式が古くても1,000万円を超えるケースが多く見られます。Sクラスは流通台数が多いため、値下がりしやすい傾向です。
- 2021年式S500:約1,000万円前後
- 2021年式AMG S63:1,500万円〜2,000万円台
AMGモデルは希少性が高く、リセールバリューにも優れる点が特徴です。
維持費(税金・車検・保険料)の違い
税金や保険料は排気量や車両価格に比例して決まります。AMGの維持費はSクラスよりも年間10万円以上高くなることも珍しくありません。
項目 | Sクラス | AMG |
---|---|---|
自動車税 | 約88,000円(3.0L) | 約111,000円(4.0L以上) |
重量税 | 約49,200円(2年分) | 約66,000円(2年分) |
任意保険料 | 年間約13万円 | 年間約18万円〜20万円 |
パーツ代・修理費用で見るランニングコスト
AMGモデルは専用パーツが多く、消耗品の価格がSクラスと比べて1.5〜2倍以上になるケースがあります。ブレーキやタイヤ交換では、1回の出費が30万円以上になることもあります。
- ブレーキローター交換費:Sクラス約15万円/AMG約30万円
- タイヤ交換(4本):Sクラス約12万円/AMG約20万円
買取価格やリセールバリューの傾向
AMGは限定モデルや希少グレードが多いため、リセールが安定しています。一方、Sクラスはモデルチェンジの影響を受けやすく、3年落ちで半額以下に下がるケースも見られます。
購入時は「乗り続ける前提」か「短期売却を想定」かによって選ぶべきモデルが変わります。
性能の違い|加速・走行性能・乗り心地を比較
エンジンスペック比較(V8・ハイブリッドなど)
ベンツSクラスは直列6気筒やV8ハイブリッドを採用している一方で、AMGモデルは高出力の専用V8ツインターボエンジンを搭載しています。出力とトルクが段違いで、パワー志向のドライバーにはAMGが適しています。
モデル | エンジン | 最高出力 | 最大トルク |
---|---|---|---|
S500 4MATIC | 3.0L直6ターボ+ISG | 435PS | 520Nm |
AMG S63 E PERFORMANCE | 4.0L V8ツインターボ+PHEV | 802PS | 1,430Nm |
トルク・加速性能・0-100km/hのタイム
加速性能はAMGが圧倒的に優れており、0-100km/h加速では約3.3秒とスポーツカー並みの俊敏性を誇ります。Sクラスはラグジュアリー性を重視しており、加速は滑らかですがスピード感は控えめです。
- S500:0-100km/h 約4.9秒
- AMG S63:0-100km/h 約3.3秒
加速の鋭さを求めるなら、AMG一択といえるでしょう。
足回りの違い:サスペンションやブレーキ性能
AMGモデルは専用のサスペンションチューニングが施されており、高速域での安定性やコーナリング性能が大きく向上しています。加えて、ブレーキには大型の高性能ディスクを装備し、制動力も格段に高まっています。
項目 | Sクラス | AMGモデル |
---|---|---|
サスペンション | AIRMATIC(標準) | AMG RIDE CONTROL+ |
ブレーキ | 通常ディスク | AMG高性能ブレーキ(オプションでカーボン) |
静粛性と快適性:ラグジュアリー vs スポーツ
静粛性や振動吸収性はSクラスの強みであり、後席重視のユーザーには最適な選択です。一方、AMGはエンジンサウンドをあえて楽しむ設計となっており、走行中のエキゾーストノートも演出の一つです。
- Sクラス:エンジン音を抑えた静粛性重視
- AMG:ドライバー向けの音響演出
燃費性能の違いと実走行での印象
燃費性能では、PHEV搭載のS580eが優位で、街乗り中心であれば15km/Lを超えることもあります。AMG S63はハイパフォーマンスゆえに燃費は控えめで、実燃費は6〜8km/L程度が目安です。
モデル | カタログ燃費 | 実燃費(目安) |
---|---|---|
S580e | 約13.8km/L | 15.0km/L(EV併用) |
AMG S63 | 約8.3km/L | 6〜8km/L |
パフォーマンスと燃費のバランスを取るなら、プラグインハイブリッドモデルの選択が有効です。
装備・内装の違い|ラグジュアリーとスポーティの分かれ目
AMG専用インテリア・装備の魅力
AMGモデルでは、専用のデザインが随所に施されており、高級感とスポーツ性能が融合しています。シート形状やメーター類、ドライビングポジションまでがAMG仕様に最適化されています。
- AMG専用ナッパレザー内装
- パフォーマンスステアリング
- アルミニウムペダル/カーボントリム
通常モデルと内装の設計思想が異なる点に注意しましょう。
シート素材・パネル・ステアリングの違い
使用される素材にも大きな差があります。AMGは手触りやホールド性を重視し、レザーやダイナミカを多用。一方Sクラスは、くつろぎ重視のファブリックやウッドパネルが中心です。
装備項目 | Sクラス | AMGモデル |
---|---|---|
シート素材 | ナッパレザー(標準) | AMGナッパ+マイクロファイバー |
インテリアパネル | ウッド系トリム | カーボン/アルミパネル |
ステアリング | ウッド/レザー | AMG専用フラットボトム |
オーディオやインフォテインメントの差
SクラスにはBurmester 3Dサウンドシステムが標準装備されていますが、AMGではさらに上位の4Dシステムが選択可能です。ドライバーの臨場感を高める設計となっており、車内エンタメ環境にも差があります。
- Sクラス:15スピーカー(3Dシステム)
- AMGモデル:31スピーカー(4Dシステム)
安全装備・ADASの違い
基本的なADAS(先進運転支援システム)は共通ですが、AMGモデルではドライビング支援のチューニングが異なり、高速走行時の安定性が重視されています。ブレーキ制御やトラクション制御の挙動が違う点も特徴です。
機能 | 備考 |
---|---|
アクティブディスタンスアシスト | 全モデル共通 |
ドライビングパフォーマンス制御 | AMG専用制御あり |
緊急回避支援 | AMGでは制動域拡大あり |
オプション装備と選択の自由度
Sクラスはパッケージオプションが中心ですが、AMGでは単体オプションや特別装備が豊富です。個性的なカスタマイズがしやすい反面、価格が高騰しやすいため注意が必要です。
- AMG専用ホイール(20〜22インチ)
- カーボンエクステリアパッケージ
- ナイトパッケージ
カスタマイズ性を重視するなら、AMGの方が満足度は高くなります。
デザインの違い|見た目で分かるポイントとは?
外装デザイン:フロントグリル・エアロの違い
ベンツSクラスとAMGでは、見た目から受ける印象が大きく異なります。特に正面から見たときの「顔つき」はその象徴であり、AMGは攻撃的かつダイナミックなデザインが採用されています。
- Sクラス:シンプルで高級感ある横桟グリル
- AMG:パナメリカーナグリルで力強さを演出
エアロパーツの有無はスポーツ性の指標となるため、購入時は必ずチェックしましょう。
ボディカラー・ホイールの違い
AMG専用カラーやホイールデザインも大きな差の一つです。マットカラーやブラックアクセントはAMGの象徴的装備として人気があります。
項目 | Sクラス | AMGモデル |
---|---|---|
ホイール | 18〜20インチ | 20〜22インチ(AMGデザイン) |
カラー展開 | パール系中心 | マグノ(マット)など専用色あり |
AMGラインとAMGパフォーマンスモデルの違い
AMGラインは見た目がAMG風に近づけられているのみで、中身はSクラス標準仕様のままです。一方でAMGパフォーマンスモデルは、専用パーツ・エンジンが施された本格スポーツグレードです。
- AMGライン:Sクラスのオプション装備
- AMGモデル:AMG製エンジン・足回り・制御搭載
リアビュー・テールライトの印象
後ろ姿でも両者は印象が異なります。特にマフラー形状とリアディフューザーが大きな差です。AMGは左右4本出しのマフラーが標準で、走りのイメージを強調しています。
装備部位 | Sクラス | AMGモデル |
---|---|---|
テールライト | 横長デザイン(高輝度LED) | ブラックエッジ処理+流れるウインカー |
マフラー | 隠しマフラー/2本出し | 左右4本出し+クローム加飾 |
ナンバープレート周りの差別化ポイント
一見見落としがちですが、ナンバープレート周辺のデザインにも違いがあります。AMGではバンパー一体型のガーニッシュや、スポーティなスカートラインが採用され、視覚的に重心が下がって見える工夫が施されています。
- ガーニッシュの形状と加飾が異なる
- バンパー下部の造形がよりアグレッシブ
このような細部の違いこそ、AMGらしさの象徴と言えるでしょう。
実際のオーナーの声|SクラスとAMGの満足度を比較
乗り心地の評価と使用シーン別の違い
Sクラスは後席重視のラグジュアリーカーとしての評価が高く、「長距離移動でも疲れにくい」との声が多く聞かれます。一方でAMGは、運転を楽しみたいユーザーから「路面の感触がダイレクトに伝わる」「ハンドリングが軽快」といった高評価があります。
- Sクラス:快適性・静粛性を最重視
- AMG:操縦性・ドライバビリティ重視
AMGオーナーが語る「選んだ理由」
走行性能や所有感の高さが、AMGを選ぶ最大の理由です。「V8エンジンの音が心を動かす」「他に代えがたい刺激がある」といった声が寄せられています。また、専用パーツの存在も「特別感がある」と高く評価されています。
選定理由 | オーナーの声 |
---|---|
エンジンサウンド | 「V8の重低音が気持ちいい」 |
走行性能 | 「高速域でも安定している」 |
デザイン | 「グリルや4本出しマフラーが好み」 |
Sクラスオーナーが語る「不満点と満足点」
Sクラスは快適性では非常に満足度が高いものの、「もう少し走行性能がほしい」との声もあります。VIP用途に特化しているぶん、スポーツ志向のユーザーにはやや物足りないという印象です。
- 満足点:静かで乗り心地が素晴らしい
- 不満点:走りがもう少し楽しいと嬉しい
走りを求めるならAMG、快適性重視ならSクラスが最適です。
整備士・専門店が見る「故障傾向とメンテナンス性」
整備士の意見では、AMGモデルは専用パーツが多く、修理費が高額になる傾向があると指摘されています。一方、Sクラスは整備実績が多く、比較的対応しやすい点が評価されています。
評価項目 | Sクラス | AMGモデル |
---|---|---|
パーツ流通性 | 豊富で比較的安価 | 専用パーツが多く高価 |
整備のしやすさ | 実績豊富で対応店が多い | 専門性が高く対応店が限られる |
中古購入者が感じたコスパやギャップ
中古市場では、Sクラスの値落ち幅が大きいため「コスパが高い」と感じる購入者も多いです。対してAMGは価格が落ちにくく、リセールバリューも高い一方、「維持費が想定以上にかかる」という声もあります。
- Sクラス:3年落ちで新車の半額近くになる
- AMG:価格維持は良好だが維持費が高額
購入後の費用感まで含めて比較検討することが大切です。
よくある質問(FAQ)|SクラスとAMGの違いに関する疑問
AMGラインとAMGモデルの違いは?
AMGラインは主に外観と内装をAMG風に仕上げたパッケージオプションです。一方、AMGモデルはエンジンや足回りを含めてAMG専用開発された高性能仕様です。
- AMGライン:Sクラスのオプション装備
- AMGモデル:専用V8エンジンや強化ブレーキを搭載
AMGラインは“見た目重視”、AMGモデルは“走り重視”と覚えておきましょう。
一番人気のAMGモデルはどれ?
2025年時点で人気が高いのは「AMG S63 E PERFORMANCE」です。V8+PHEVというハイブリッド構成で802PSを誇り、パワーと環境性能を両立している点が評価されています。
モデル名 | 特徴 |
---|---|
AMG S63 E PERFORMANCE | 最高出力802PS/0-100km/h加速3.3秒 |
AMGは運転初心者にもおすすめ?
AMGは高出力・高レスポンスな設計のため、運転初心者には扱いづらく感じる可能性があります。ただし、最新のAMGモデルはドライバー支援機能も充実しており、日常使いでも扱いやすくなっています。
- 360°カメラ/パーキングアシスト標準装備
- レーンキープ・緊急ブレーキシステム搭載
とはいえ、踏み込みすぎに注意が必要な加速性能です。
AMGとSクラス、どちらが維持費が高い?
一般的にAMGの方が維持費は高くなります。理由は、保険料やパーツ代、燃料費が割高であるためです。とくにブレーキやタイヤはAMG専用サイズが多く、交換費用も高額になります。
項目 | Sクラス | AMGモデル |
---|---|---|
タイヤ4本交換 | 約12万円 | 約20万円以上 |
ブレーキパッド交換 | 約8万円 | 約15万円以上 |
Sクラスの中で「AMG風」にカスタムする方法は?
Sクラスを「AMG風」にカスタムするには、AMGラインパッケージの装着が最も簡単な方法です。ほかにも以下のようなカスタムが可能です。
- AMG仕様のフロントグリルやリアディフューザーに交換
- AMGタイプのホイールを装着
- マフラーカッターやロゴバッジの変更
ただし、純正以外のパーツ使用は車検適合や保証対象外に注意が必要です。
S63とS580の違いは?何を基準に選べば良い?
S580はPHEV仕様のラグジュアリーモデルで、快適性と燃費に優れます。一方S63はスポーツ志向のAMGモデルで、走行性能とパワーが段違いです。用途に応じた選択が重要です。
- 通勤・送迎・VIP用途中心:S580
- ドライブ好き・走り重視:S63
価格差・維持費・走行シーンを総合的に見て選びましょう。
まとめ:ベンツSクラスとAMGの違いを知って後悔のない選択を
ベンツSクラスとAMGは、見た目が似ていてもその中身とキャラクターはまったく異なります。ラグジュアリー性を求めるならSクラス、走行性能や刺激を求めるならAMGという選択が明確です。
価格・性能・装備・デザイン・維持費といった各項目で違いを比較した上で、自分の用途や価値観に合ったモデルを選ぶことが、満足度の高いカーライフにつながります。
特にAMGモデルは高性能な反面、維持費や取り扱いに注意が必要です。購入後のギャップを防ぐためにも、試乗や専門店での相談を積極的に行いましょう。
- 快適性重視→Sクラス
- 走り重視→AMGモデル
- 見た目を変えたい→AMGラインも有効
- コスト重視→中古Sクラスでコスパ良好
- 特別感やステータス性→AMGに軍配
本記事を参考に、あなたに最適なベンツの一台を見つけてください。