【保存版】ベンツEクラスワゴンの歴代モデル一覧と特徴を完全網羅
ベンツ Eクラス ワゴン 歴代モデルの魅力とは?購入前に知りたい全て
メルセデス・ベンツのEクラス ワゴンは、長年にわたり高級ステーションワゴンの代名詞として、多くのドライバーを魅了し続けてきました。その理由は、卓越した実用性と時代をリードする先進性、そして揺るぎないステータス性の融合にあります。
「歴代モデルのデザインや性能はどう違うのだろう?」「中古車を探しているけれど、どの年式が良いのか分からない…」「最新のS214型は、先代のS213型からどれくらい進化したの?」 このような疑問をお持ちではないでしょうか。実際に歴代モデルを乗り継いだオーナーからは「長距離でも疲れにくいシートが良い」「モデルチェンジごとのラゲッジスペースの進化がすごい」といった声も聞かれます。
この記事を読めば、初代S123から最新S214までの歴代Eクラス ワゴンの特徴や変遷、さらには賢い選び方まで、購入前に知っておきたい情報がすべて手に入ります。 Eクラス ワゴンに憧れを抱いている方、具体的な購入や乗り換えを検討されている方、そして純粋に歴代モデルの歴史に興味がある方にも、きっと満足いただけるはずです。
ただし、各モデルにはそれぞれの個性があり、維持費や注意すべき点も異なります。ご自身のライフスタイルや予算に合った最適な一台を見つけるために、この記事で情報をしっかり確認しましょう。
この記事で分かること
- 各世代(S123, S124, S210, S211, S212, S213, S214)の主な特徴とスペックの変遷
- 歴代モデルのデザイン、エンジン、装備、安全技術の進化ポイント
- 中古車選びで失敗しないための年式別ポイントと注意点
- 主要ライバル車(BMW 5シリーズ ツーリング、アウディ A6 アバント等)との比較
- 最新モデルS214の注目すべき新機能と評価
メルセデス・ベンツ Eクラス ワゴンとは?その歴史と系譜を紐解く
メルセデス・ベンツ Eクラス ワゴンは、同社のミドルクラスセダン「Eクラス」をベースとしたステーションワゴンモデルです。単なる荷物を運ぶための車ではなく、高級感と実用性、そして走行性能を高次元でバランスさせた点が大きな特徴と言えます。長年にわたり、世界のプレミアムステーションワゴン市場を牽引する存在です。
Eクラス ワゴンの誕生と「ステーションワゴン」としての立ち位置
Eクラス ワゴンの直接的な祖先は、1977年に登場したW123シリーズのワゴンモデル(S123)に遡ります。当時から、メルセデス・ベンツは単なる商用車ではない、乗用車としての快適性や質感を重視したステーションワゴンを提供してきました。これにより、富裕層のレジャー用途や、ステータスを求めるユーザー層から高い支持を得て、プレミアムステーションワゴンというジャンルを確立したのです。
なぜ「T-Modell(テ・モデル)」と呼ばれる?歴代モデルに共通する設計思想
メルセデス・ベンツでは、ステーションワゴンを「T-Modell(テ・モデル)」と呼称します。この「T」は、「Tourismus und Transport(ツーリズム アンド トランスポート:観光と輸送)」を意味しています。単に荷物を運ぶだけでなく、長距離移動の快適性や多用途性を重視する設計思想が込められており、これは歴代Eクラス ワゴンに共通する哲学です。初代S123から現行モデルS214に至るまで、この思想は受け継がれています。
高級感と実用性の融合:ベンツがワゴンを作り続ける理由
セダンと同等の高級感や快適性を保ちながら、広大なラゲッジスペースによる優れた実用性を両立している点が、Eクラス ワゴンが支持され続ける理由です。例えば、S213型では通常時でも約640リットル、後席を倒せば最大約1,820リットルもの大容量を実現していました。このような使い勝手の良さとブランドイメージの高さが、メルセデス・ベンツがEクラス ワゴンを作り続ける原動力となっています。
Eクラス セダンとの関係性:共通点とワゴンの独自性
Eクラス ワゴンは、基本プラットフォームやエンジン、内装デザインの多くを同世代のEクラス セダンと共有しています。これにより、セダンと同等の走行性能や先進安全装備、快適性を享受できます。一方で、ワゴン専用設計のリアセクションにより、広大な荷室空間と、それに伴う独自のリアサスペンション設定などが与えられ、積載時の安定性や乗り心地にも配慮されています。全長やホイールベースはセダンと共通、またはわずかに長い場合が多いです。
初代から名車の誉れ高い歴代モデル:ベンツ Eクラス ワゴン(S123~S210)
メルセデス・ベンツ Eクラス ワゴンの歴史は、名車と呼ばれるモデルたちによって彩られています。ここでは、その礎を築いた初代S123から、デザインの大きな転換期となったS210までの3世代をご紹介します。これらのモデルは、現在のEクラス ワゴンにも通じる高い品質と実用性を確立しました。
S123 (1977-1985):伝説の始まり、高い耐久性と実用性
Eクラス ワゴンの輝かしい歴史は、このS123型から始まりました。W123セダンをベースに開発され、「世界最高のステーションワゴン」と称されるほどの高い耐久性と信頼性を誇りました。質実剛健な作りと広々としたラゲッジスペースは、当時の富裕層にレジャービークルとして受け入れられ、後のプレミアムワゴンの方向性を決定づけたモデルです。エンジンバリエーションも豊富でした。
S124 (1985-1996):「最善か無か」時代の傑作、W124との関係
「コスト度外視」とも言われたメルセデスの「最善か無か」の時代を象徴するのがS124型です。W124セダン譲りの卓越した走行性能と静粛性、そして時代を超越したデザインは、今なお多くのファンを魅了しています。特にリアのセルフレベリング機構は、荷物積載時でも車高を一定に保ち、高い走行安定性を実現しました。500E/E500のような高性能セダンに対応するワゴンはありませんでしたが、堅実な人気を誇ります。
S210 (1996-2003):デザインを一新、丸目4灯フェイス時代の特徴
S210型は、それまでの角張ったデザインから一新され、楕円形のヘッドライト(通称:丸目4灯)を採用したことが最大の特徴です。これにより、よりモダンでエレガントな印象となりました。装備面でも、ESP(横滑り防止装置)が標準装備されるなど、安全性が大幅に向上しました。エンジンもV型6気筒やV型8気筒が主力となり、パワフルな走りを実現。AMGモデル(E55 AMGなど)も設定されました。
この時代のEクラス ワゴン:中古車市場での価値と注意点
S123やS124は、その希少性とネオクラシックとしての価値から、状態の良い個体は価格が高騰する傾向にあります。特にS124は根強い人気があります。S210は比較的手頃な価格帯で見つかりますが、年式相応のメンテナンスが必要になるケースが多いです。特にS210では電子制御部品のトラブルや、前期モデルのヘッドライトの曇りなどが報告されており、購入時には整備記録の確認が重要です。いずれのモデルも、部品供給の状況や維持費を考慮して検討する必要があります。
技術革新と熟成の時代:ベンツ Eクラス ワゴン 歴代モデル(S211~S212)
2000年代に入ると、Eクラス ワゴンは電子制御技術の導入により、快適性や安全性を飛躍的に向上させます。ここでは、先代S210の丸目デザインを受け継ぎつつ進化を遂げたS211型と、より直線的でシャープなデザインへと変化したS212型、そしてこの時代のモデルを中古で選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
S211 (2003-2009):電子制御技術の進化と乗り心地の向上
S211型は、先代S210のデザイン要素を引き継ぎながら、より洗練されたフォルムとなりました。最大の特徴は、電子制御ブレーキシステム「SBC(センソトロニック・ブレーキ・コントロール)」の採用です(ただし、後に信頼性の観点から後期型では通常のブレーキシステムに変更されました)。エアサスペンション「AIRマティックDC」も一部グレードに設定され、積載量に関わらずフラットな乗り心地と高い走行安定性を実現しました。内装の質感も一段と高まり、よりプレミアムなステーションワゴンとしての地位を確立しました。
S212 (2010-2016):安全装備の充実とデザインの変遷
S212型では、ヘッドライトがS211までの丸みを帯びたデザインから、シャープな角型4灯デザインへと変更され、より力強いフロントマスクになりました(2013年の後期型マイナーチェンジでは、より流麗な一体型デザインに刷新)。この世代の特筆すべき点は、レーダーセーフティパッケージに代表される先進安全運転支援システムの標準装備化が進んだことです。アテンションアシスト(居眠り運転警告)やブラインドスポットアシストなどが搭載され、安全性が格段に向上しました。また、環境性能に優れたブルーテックディーゼルエンジンや、パワフルなAMGモデル(E63 AMGなど)も引き続きラインナップされ、多様なニーズに応えました。
この時代のEクラス ワゴン 中古車選びのポイントと注意点
S211型とS212型は、装備と価格のバランスから中古車市場でも人気の高いモデルです。S211前期型でSBC搭載車を選ぶ際は、SBCユニットの交換履歴や保証状況を確認することが非常に重要です。また、S211・S212共にエアサスペンション搭載車は、経年劣化によるエア漏れなどの故障リスクがあるため、購入前に状態のチェックや整備記録の確認が欠かせません。S212型は比較的新しく、先進装備も充実していますが、その分価格帯はS211より高めになります。走行距離や定期点検の記録をしっかり確認し、信頼できる販売店から購入することをおすすめします。特にディーゼルモデルを検討する場合は、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)のメンテナンス状況にも注意が必要です。
最新技術と洗練の極み:現行へ続くベンツ Eクラス ワゴン(S213~S214)
近年のEクラス ワゴンは、メルセデス・ベンツの最新技術が惜しみなく投入され、デザイン、安全性、快適性、そして環境性能の全てにおいて大きな進化を遂げています。ここでは、先進的な運転支援システムとデジタル化されたコックピットが特徴のS213型と、電動化技術を本格導入した最新のS214型について解説します。
S213 (2016-2023):インテリジェントドライブと先進的な内装
S213型は、Sクラスに匹敵するとも言われた「インテリジェントドライブ」と呼ばれる高度な運転支援システムを搭載したことが大きな特徴です。レーダーやカメラで周囲の状況を監視し、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作をアシストすることで、ドライバーの負担を大幅に軽減し、安全性を高めました。内装では、メーターパネルとセンターディスプレイが一体化したような2枚の大型高精細スクリーンをダッシュボードに配置したデザインが採用され、未来的なコックピット空間を演出。ラゲッジ容量もクラストップレベル(通常時640L/最大1,820L)を維持し、ワゴンの本質である実用性も極めて高いレベルにありました。
S214 (2024-):電動化への対応と最新MBUX搭載の現行モデル
最新世代となるS214型は、2024年に日本国内での販売が開始されました(2025年4月現在)。エクステリアデザインは、メルセデスEQモデルとの関連性を感じさせるブラックパネル調のフロントグリル(グレードによる)や、スリーポインテッドスターを模したテールランプなどが特徴的です。最大の進化はパワートレインの電動化で、全てのガソリン・ディーゼルエンジンモデルにISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを採用。さらに、より長距離のEV走行が可能なプラグインハイブリッド(PHEV)モデルも設定されています。インテリアには第3世代の対話型インフォテインメントシステム「MBUX」が搭載され、AIによる学習機能や優れたコネクティビティを提供します。
S213とS214の比較:デザイン、装備、走行性能の違い
S214型は、S213型と比較して、より曲線的でエレガント、かつ先進的なデザイン言語が採用されています。特にフロントマスクやテールランプのデザインは大きく異なり、一目で新世代モデルと認識できます。装備面では、S214型は最新世代のMBUXや、より高性能化された運転支援システム、オプションで助手席ディスプレイが選択可能になるなど、デジタル化と快適性がさらに進化しています。走行性能においては、ISGやPHEVによる電動アシストがもたらすスムーズな発進・加速フィールと、燃費性能の向上がS214型の大きなアドバンテージです。一方、S213型も依然として完成度は非常に高く、特に後期モデルは先進装備も充実しているため、中古車市場では価格面も含めて魅力的な選択肢となり得ます。
あなたに合う一台は?歴代ベンツ Eクラス ワゴン選びのポイントと比較
数ある歴代Eクラス ワゴンの中から、自分に最適な一台を選ぶのは悩ましいものです。ここでは、中古車選びの具体的なポイント、気になる維持費、そして主要なライバル車や弟分にあたるCクラス ワゴンとの比較を通じて、後悔しないための選択基準を解説します。
中古車購入ガイド:歴代モデルごとの狙い目と注意点(価格相場、走行距離)
中古のEクラス ワゴンを選ぶ際は、モデルごとの特徴と市場動向を理解することが重要です。狙い目と注意点をまとめました。
- S124/S210:ネオクラシックとして価値が上がっています。走行距離よりも整備履歴や内外装のコンディションを最優先で確認しましょう。価格は状態により大きく変動し、極上車は数百万円に達することもあります。
- S211/S212:装備と価格のバランスが良い世代。特にS211後期やS212前期は100万円台後半から探せる個体も出てきますが、S211前期のSBCやエアサス搭載車はメンテナンス履歴を必ず確認しましょう。走行距離5万km前後が一つの目安ですが、年式が新しいS212はもう少し伸びていても良好な場合があります。
- S213:比較的新しく、先進運転支援システムが魅力です。メーカーの認定中古車なら保証も充実しており安心感が高いですが、価格は300万円以上が中心となります。特に後期モデルは高値安定傾向です。
どのモデルを選ぶにしても、信頼できる販売店選びと、可能であれば試乗による状態確認は後悔しないために必須と言えます。
維持費を徹底比較:歴代モデルの燃費、税金、メンテナンス費用比較
Eクラス ワゴンの維持費は、購入後の満足度を左右する重要な要素です。年式やモデル、エンジンの種類によって大きく異なります。
- 燃費:一般的に新しいモデルほど燃費性能は向上しています。特にS212以降のディーゼル(BlueTEC)やS214のマイルドハイブリッド/PHEVは経済性に優れます。一方、S124などの旧世代モデルは実燃費が10km/Lを下回ることも珍しくありません。
- 税金:自動車税はエンジンの排気量によって決まります。古いモデルは大排気量のグレードが多く、税額が高くなる傾向があります。また、初度登録から13年(ディーゼルは11年)を超えると自動車税・重量税が重課される点も留意が必要です。
- メンテナンス費用:年式が古いほど、また電子制御部品が多く使われているモデル(特にS211以降)ほど、経年劣化による予期せぬ故障が発生し、高額な修理費用が必要になるリスクが高まります。定期的な点検と消耗部品の交換は必須であり、部品代も一般的に国産車より高額になる傾向があります。
購入前に、年間のおおよその維持費(燃料代、税金、保険料、駐車場代、車検・点検費用、想定される修理費用など)を把握しておくことが大切です。
ライバル比較:BMW 5シリーズツーリング、アウディ A6アバントとの違いを解説
Eクラス ワゴンの購入を検討する際、必ず比較対象となるのが、同じドイツのプレミアムブランドが手がけるライバルモデルです。
- BMW 5シリーズ ツーリング:メルセデスとは対照的に、スポーティなハンドリング性能とダイナミックなデザインが特徴です。「駆けぬける歓び」をステーションワゴンでも追求したいドライバーに適しています。
- アウディ A6 アバント:洗練された先進的なデザインと高品質なインテリア、そしてアウディ独自の4WDシステム「quattro」による走行安定性が魅力です。スタイリッシュさと全天候型の安心感を求める方におすすめできます。
乗り心地の快適性や静粛性、ブランドイメージではEクラス ワゴンに分があると言われることが多いですが、最終的にはデザインの好みや最も重視する性能(走り、快適性、先進性、積載性など)によって最適な選択は異なります。
Eクラスワゴン vs Cクラスワゴン:サイズ、価格、用途で比較
メルセデス・ベンツのラインナップ内で比較検討する場合、一つ下のクラスにあたるCクラス ワゴンも有力な選択肢となります。
- サイズ:Eクラス ワゴンの方が全長・全幅ともに一回り大きく、室内空間、特に後席の居住性やラゲッジスペースの広さ(容量)に余裕があります。
- 価格:新車価格はもちろん、中古車市場においても、一般的に同年代・同程度のコンディションであればCクラス ワゴンの方がEクラス ワゴンよりもリーズナブルな価格設定になっています。
- 用途:都市部での取り回しの良さや軽快な走りを重視するならCクラス、長距離ドライブの快適性やより多くの荷物を積む機会が多い場合、そしてEクラスならではのステータス性を重視するならEクラスが適しています。
ご自身の家族構成や主な使用シーン(街乗り中心か、高速道路利用が多いかなど)、そして予算などを総合的に考慮して、どちらがライフスタイルに合っているか慎重に検討しましょう。
ベンツ Eクラス ワゴン 歴代モデルに関するよくある質問 (Q&A)
歴代ベンツ Eクラス ワゴンについて、購入検討者やオーナーから寄せられることが多い質問とその回答をまとめました。モデル選びや維持に関する疑問解消にお役立てください。
Q1. 歴代で一番人気のモデルは?
一概に「一番人気」を断定するのは難しいですが、特に評価が高く、今なお根強い人気を誇るのはS124型です。「最善か無か」と言われた時代の高品質な作りと、飽きのこない普遍的なデザインが多くのファンを魅了し続けています。また、中古車市場での流通量や装備、価格のバランスから見ると、S212型やS213型も実用的な選択肢として非常に人気があります。最終的には、個人の好みやライフスタイル、予算によって最適なモデルは異なります。
Q2. 故障しやすいモデルや注意点はありますか?
特定のモデルが極端に故障しやすいということはありませんが、各世代や年式に応じた固有のウィークポイントや注意すべき点は存在します。例えば、S211前期型に搭載されていたSBC(センソトロニック・ブレーキ・コントロール)は、ユニットに作動回数制限があり、交換には数十万円単位の高額な費用がかかる可能性があります。また、S211以降のモデルに採用されているエアサスペンションも、経年劣化によるエア漏れなどのトラブルが報告されています。中古車を選ぶ際は、これらの部品に関するメンテナンス履歴や保証の有無をしっかり確認することが重要です。古いモデルではゴム部品(ブッシュ類など)や配線類の劣化にも注意が必要です。
Q3. AMGモデルの特徴とノーマルモデルとの違いは?
AMGモデルは、メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスブランドである「メルセデスAMG」が開発・チューニングを手がけた高性能バージョンです。ノーマルのEクラス ワゴンとの主な違いは以下の通りです。
- エンジン:専用設計された、または大幅にチューニングされた高出力エンジン(例:V8ツインターボなど)を搭載。
- トランスミッション:素早い変速が可能なAMGスピードシフトなどを採用。
- 足回り:強化されたサスペンション、大径ブレーキシステム、専用セッティングのステアリング。
- 外観:専用デザインのフロントバンパー、サイドスカート、リアディフューザー、大径ホイール、左右4本出しマフラーなど、アグレッシブなスタイリング。
- 内装:ホールド性の高いAMGスポーツシート、専用ステアリングホイール、カーボンパネルなど、スポーティな素材とデザイン。
ノーマルモデルとは一線を画す圧倒的な動力性能と存在感を持ちますが、新車価格はもちろん、中古車価格も高額です。さらに、燃費性能や自動車税、保険料、タイヤ・ブレーキなどの消耗部品代といった維持費もノーマルモデルより大幅に高くなる傾向があります。
Q4. おすすめの年式やグレードはありますか?
お客様の予算や重視するポイント(例:価格、信頼性、装備、燃費など)によって最適解は異なりますが、いくつかの考え方を示します。
- コストパフォーマンス重視:S211の後期型(2006年以降)やS212の前期型(2010年~2013年)。SBCが廃止され、装備も充実し始めたS211後期や、比較的価格がこなれてきたS212前期は狙い目です。
- 信頼性とクラシックな魅力:S124型。構造が比較的シンプルで耐久性が高いとされます。ただし、状態の良い個体は価格が高騰しており、維持には専門知識や部品探しが必要な場合もあります。
- 最新の安全・快適装備を求めるなら:S213の後期型(2020年以降)や現行のS214型。予算が許せば、メルセデスの最新技術を満喫できます。認定中古車も選択肢に入れると良いでしょう。
グレードについては、一般的に「アバンギャルド」はスポーティな内外装、「エレガンス」(旧モデル)や「エクスクルーシブ」(現行)はウッドパネルなどを用いた上質な内装と快適性重視のサスペンション設定が特徴です。
Q5. 荷室の広さ(ラゲッジスペース)は歴代でどう変わりましたか?
Eクラス ワゴンの大きな魅力であるラゲッジスペースは、歴代モデルを通じてクラストップレベルの広さを誇ってきました。参考として、各世代の通常時/後席格納時の最大容量(VDA方式、欧州仕様参考値)を挙げます。
- S124 (W124): 約530L / 約1,770L
- S210: 約600L / 約1,975L
- S211: 約650L / 約1,910L (※一部資料では690L/1950Lとも)
- S212: 約695L / 約1,950L
- S213: 約640L / 約1,820L
- S214: 約615L / 約1,830L
世代によって容量の増減は見られますが、いずれも日常生活からレジャーまで対応できる非常に広大なスペースを備えています。特にS212型は歴代でも最大級の容量を誇りました。S213型以降で若干容量が減少したのは、流麗なデザインやリアサスペンションの構造変更などが影響していると考えられます。
Q6. 最新モデル(S214)の評価や評判は?
2024年に日本市場に導入された最新のS214型Eクラス ワゴンは、自動車評論家やメディアからは概ね高い評価を得ています(2025年4月8日現在)。特に評価されている点は以下の通りです。
- ISG(マイルドハイブリッド)やPHEV(プラグインハイブリッド)によるスムーズで効率的な電動化パワートレイン。
- 第3世代MBUXによる大型ディスプレイと直感的で先進的なユーザーインターフェース。
- 伝統的に評価の高い、さらに洗練された乗り心地と高い静粛性。
- 最新の運転支援システムによる安全性と快適性の向上。
一方で、先代S213から大きくイメージチェンジしたエクステリアデザイン(特にフロントマスク)については、ユーザーの間で好みが分かれるという声も聞かれます。また、先進技術の搭載に伴う車両価格の上昇を指摘する意見もあります。購入を検討される際は、試乗レビューなどを参考にしつつ、実車でデザインや操作性を確認することをおすすめします。
まとめ:【保存版】ベンツ Eクラス ワゴンの歴代モデル一覧と特徴を完全網羅
この記事では、メルセデス・ベンツ Eクラス ワゴンの輝かしい歴史と、歴代モデル(S123から最新のS214まで)の主要な特徴、モデル選びで失敗しないためのポイント、そして気になる維持費やライバルとの比較について詳しく解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントを簡潔にまとめます。
歴代Eクラス ワゴンの進化のポイント:
- S123 (1977-): 高い耐久性と実用性でプレミアム・ステーションワゴンの礎を築いた初代。
- S124 (1985-): 「最善か無か」時代の高品質な作りと、今なお色褪せないデザインで人気の世代。
- S210 (1996-): 楕円形の4灯ヘッドライトへデザインを一新し、装備を近代化。
- S211 (2003-): 電子制御ブレーキSBC(前期)やエアサスペンションが登場し、快適性が向上。
- S212 (2010-): 先進安全運転支援システムが充実し、ディーゼルモデルも人気に。
- S213 (2016-): 高度な運転支援「インテリジェントドライブ」と先進的なデジタルコックピットを採用。
- S214 (2024-): 全モデルに電動化技術(ISG/PHEV)を導入し、最新世代のMBUXを搭載した現行モデル。
あなたに最適なEクラス ワゴンを選ぶために:
歴代モデルの中から最適な一台を選ぶには、ご自身の予算、ライフスタイル(家族構成、使い方)、そして車に求めるもの(デザイン、走り、快適性、安全性、経済性など)を明確にすることが重要です。
- クラシックな魅力と機械的な信頼性を求めるならS124(ただし、良好な個体は高価で、維持には専門的な知識や部品供給への配慮も必要)。
- 価格と現代的な装備・性能のバランスを重視するなら、中古車市場で選択肢の多いS211後期型~S212型。
- 最新の安全技術や快適装備、環境性能を最優先するならS213後期型~現行S214型(ただし車両価格や維持費は高め)。
購入を検討する際には、維持費(特に税金、保険料、燃料代、そして年式に応じたメンテナンスや修理費用)を具体的にシミュレーションすること、そしてSBCやエアサスペンションといった特定モデルの注意点を事前に把握しておくことが後悔しないために不可欠です。可能であれば必ず試乗を行い、フィーリングを確かめましょう。また、BMW 5シリーズ ツーリングやアウディ A6 アバントといったライバル車、あるいは弟分のCクラス ワゴンと比較検討することも、ご自身のニーズを明確にする上で有効です。
メルセデス・ベンツ Eクラス ワゴンは、どの世代を選んだとしても、ステーションワゴンとしての卓越した実用性と、メルセデスブランドならではの高級感、そして長距離移動も快適にこなす優れた走行性能を提供してくれる、非常に魅力的な車です。この記事が、あなたの理想のEクラス ワゴン選びの一助となれば幸いです。
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