ベンツGLSの価格と維持費、事前に知っておきたい理由

ベンツGLSの価格と維持費、事前に知っておきたい理由

ベンツGLSは、メルセデス・ベンツのフラッグシップSUVとして高い人気を誇ります。とはいえ、購入前には「価格はどれくらいするのか」「維持費がどの程度かかるのか」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

結論から言えば、ベンツGLSの価格と維持費は高額な部類に入ります。しかし、しっかりと情報を整理すれば、無駄な出費を抑える方法や選び方のコツも見えてきます。

たとえば新車価格は約1,500万円前後、中古車でも800万〜1,200万円台が中心です。さらに、年間維持費は100万円前後になることもあります。それでもなお選ばれる理由は、快適性とブランド力、圧倒的な存在感にあります。

情報不足のまま購入を決めてしまうと、思わぬコストに悩まされることもあります。

本記事では、価格相場や維持費の内訳はもちろん、BMW X7やアウディQ7との比較、維持費を抑える工夫まで、購入前に知っておくべきポイントを総合的に解説します。

この記事で分かること

  • ベンツGLSの新車・中古車の価格帯とその内訳
  • 維持費に含まれる具体的なコストとその節約方法
  • 輸入車特有の修理費やメンテナンス費用の実態
  • 他の高級SUV(BMW X7・レクサスLXなど)との比較
  • GLSを選ぶ際に後悔しないためのチェックポイント

ベンツGLSの新車・中古車価格の相場

ベンツGLSの新車・中古車価格の相場

新車価格の目安とグレード別価格差

ベンツGLSの新車価格は約1,470万円〜2,000万円台に設定されています。主なラインナップには「GLS 580 4MATIC」や高性能モデル「AMG GLS 63」などがあり、装備や性能によって大きく価格が異なります。

GLS 580でもオプションを追加すると200万円以上の価格上昇は珍しくありません。「標準装備が充実しているから安心」と思いきや、実は多くの機能が有料オプションとなっている点に注意が必要です。

中古車市場での価格帯と人気モデル

中古のベンツGLSは、年式や走行距離によって大きく価格が変動します。たとえば、2020年式・走行距離3万km前後のGLS 580なら、およそ950万円〜1,200万円で販売されています。

中でも「ディーゼル仕様」や「パノラマサンルーフ付き車両」は人気が高く、在庫がすぐに売れてしまう傾向にあります。購入希望者は、価格の相場感をつかんだうえで、早めの決断が求められます。

オプション装備による価格変動の実例

GLSはカスタマイズ性が高いため、オプション装備の選択次第で価格が数百万円単位で変動することがあります。たとえば、ナッパレザー内装(約80万円)、21インチホイール(約40万円)、アクティブマルチコントロールシート(約30万円)など。

フルオプションのGLS 580では、新車価格が2,200万円近くになることもあります。購入時は「自分に本当に必要な装備か」をしっかり見極めましょう。

値引き交渉のリアルな事例とポイント

ベンツGLSは基本的に強気な価格設定ですが、条件次第では30万〜70万円程度の値引きが期待できます。特に「決算期」や「モデル末期の在庫車」は交渉が進みやすいタイミングです。

ただし、「即決前提」や「他モデルとの比較購入」を条件にされるケースもあるため、交渉には計画的な準備が必要です。

口コミによれば、下取り価格を高く見せる「下取り補助」によって、実質的な割引を提示されるパターンもあります。

ベンツGLSの維持費を構成する主な要素

ベンツGLSの維持費を構成する主な要素

自動車税・重量税・自賠責保険など法定費用

ベンツGLSは3.9L以上の大排気量エンジンを搭載しているため、自動車税は年間約111,000円と高額です。さらに、車検時に必要な重量税は年額換算でおよそ24,600円、自賠責保険は25ヶ月で約27,000円程度かかります。

これらの法定費用だけでも年間14万円以上になるため、購入時にはあらかじめ維持コストとして計算に入れておくべきです。

任意保険料の相場と節約のコツ

GLSクラスの車両では、車両保険付きの任意保険料が年間15〜25万円が相場です。年齢、等級、使用状況によって金額は大きく異なります。

セカンドカー割引や走行距離制限付きプランを活用すると、年間数万円の節約も可能です。ただし、

車両価格が高額なため、車両保険を外すと万が一のリスクが非常に高くなります。

定期点検・整備にかかる費用と頻度

ベンツGLSは、1年ごとの法定点検と2年ごとの車検が基本となります。ディーラーでの点検・整備費用は、1回あたり5〜10万円程度が一般的です。

車検時には消耗部品の交換が重なることが多く、20万円以上かかるケースもあります。長期的な維持を考えるなら、メンテナンス費も年間コストに加える必要があります。

ガソリン代・燃費性能から見るランニングコスト

GLSの燃費性能は、市街地走行でおよそ6〜7km/L、高速走行でも10km/L前後です。年間1万kmを走行した場合、ガソリン代はハイオク価格で約23〜25万円が想定されます。

また、ストップ&ゴーの多い都市部では燃費がさらに悪化するため、ライフスタイルに合わせた燃料コストの見積もりが重要です。

輸入車ならではの修理・部品代のリアル

輸入車ならではの修理・部品代のリアル

国産車との修理費用の違い

ベンツGLSの修理費用は国産車の2〜3倍になることもあります。たとえばバンパーの交換では、国産SUVであれば5万円前後が相場ですが、GLSでは約15万円〜20万円かかるケースもあります。

これは部品そのものの価格が高いだけでなく、専用の輸入パーツや技術を要する作業が多いためです。結果的に工賃も割高になる傾向があります。

消耗品・パーツ交換費用の実例

エンジンオイルやブレーキパッドなどの消耗品も割高です。GLSのエンジンオイル交換は1回あたり3万円前後が相場。ブレーキパッドは前後セットで交換すると10万円を超えることもあります。

さらにエアサスや電子制御系パーツが劣化した場合、交換費用は30万〜50万円に達することもあります。長期保有を前提とするなら、こうした出費を見越しておく必要があります。

ディーラーと民間整備工場の価格差

正規ディーラーでの整備は安心感がある一方で、費用は民間整備工場の1.5倍〜2倍になることも珍しくありません。点検費用だけでも1〜2万円の差が生じるケースがあります。

ただし、安価な工場を選んだ場合、純正パーツが使われない、または専門知識が不足していることもあるため、信頼できる整備工場の選定が鍵です。

長く乗るためのメンテナンス戦略

ベンツGLSを長期間快適に乗るためには、計画的なメンテナンスが不可欠です。以下の点を意識すると、トラブルを未然に防げます。

  • 年1回の法定点検を欠かさない
  • バッテリーやブレーキなどの消耗部品は早めに交換
  • ディーラーでの診断サービスを活用

定期メンテナンスを怠ると、結果的に高額な修理費に繋がる恐れがあります。

ベンツGLSの維持が楽になるサポート制度とサービス

ベンツGLSの維持が楽になるサポート制度とサービス

メルセデスのメンテナンスプログラムとは

ベンツGLSの購入時には、「メルセデス・ケア」という無料のメンテナンスサービスが付帯します。新車登録から3年間、法定点検やオイル交換などが無料で受けられる制度です。

対象項目は車検整備・オイル交換・ブレーキ液の補充などで、一定の維持費をカバーしてくれるメリットがあります。延長保証や有料の「サービスプラス」へ切り替えることで、さらに長期的なサポートも可能です。

延長保証やロードサービスの内容と条件

保証期間をさらに延ばしたい場合は、「メルセデス・ベンツ延長保証プログラム」を利用できます。延長期間は最長で5年または走行距離10万kmまで対応可能です。

また、24時間対応の「ツーリングサポート」も自動付帯され、万一の故障時にはレッカー移動や代車手配まで対応してくれます。ただし、

保証対象外となる消耗品や改造車両はサポートの対象外

となるため注意が必要です。

サブスク型所有(リースや残価設定ローン)の選択肢

GLSの高額な初期費用が気になる方には、残価設定ローンやリースといった月額払い方式も人気です。たとえば「メルセデス・ベンツ ファイナンス」では、月額15万円台からGLSに乗ることも可能です。

車検や税金が含まれるプランもあり、家計の見通しを立てやすいのが大きなメリットです。ただし、契約満了時に追加精算が発生するケースもあるため、契約内容は事前にしっかり確認しましょう。

賢い買い方で出費を抑えるポイント

維持費を抑えたいなら、以下のようなポイントを意識すると効果的です。

  • ディーラーのキャンペーン時期を狙う
  • 高年式・低走行の中古車を検討する
  • オプション装備は必要最小限に抑える
  • 保険や整備費込みのリースプランを活用する

ベンツGLSは高額車ですが、選び方と維持方法を工夫することで負担を最小限に抑えることが可能です。

ベンツGLSと他の高級SUVの価格・維持費を比較

ベンツGLSと他の高級SUVの価格・維持費を比較

BMW X7との価格・維持費比較

価格帯は似ていますが、GLSの方が若干高めです。GLS 580の新車価格は約1,470万円〜、一方でBMW X7 xDrive40dは約1,300万円〜となっています。

維持費については、両モデルとも年間でおよそ100万円前後が目安ですが、GLSの方がオプション装備や整備コストが割高になる傾向があります。

レクサスLXとの維持費の違い

レクサスLXは信頼性の高さが特徴で、故障率が低く、整備費用も比較的抑えられます。維持費ではGLSより年間10〜20万円ほど安く済むという声も多いです。

ただし、燃費性能はほぼ同等であり、走行コストに関しては大差がないという見方もあります。GLSは欧州車らしいしなやかな乗り心地と先進装備が強みです。

アウディQ7とのランニングコスト比較

アウディQ7はGLSよりもワンランク下の価格帯となっており、新車価格は1,000万〜1,200万円が中心です。保険料やパーツ代もGLSより割安で、年間維持費は約20〜30万円低くなる傾向にあります。

一方で、GLSはサイズ感や車内のラグジュアリー性で明らかな上位互換とされ、ファーストクラスのような後部座席空間はGLSならではの魅力です。

ベンツGLSの優位点と弱点とは?

GLSは、圧倒的な存在感と高い走行性能、そして快適性が評価されています。とくにAMGモデルではパワーとラグジュアリーが両立されています。

しかしながら、

部品代や修理費が高く、維持には相応のコストがかかる

点が大きな課題です。日常使いというよりは、特別な移動体験を求める層にマッチした一台といえるでしょう。

購入前にチェックしたい!よくある質問まとめ

購入前にチェックしたい!よくある質問まとめ

Q1. ベンツGLSは本当に維持費が高いの?

はい、高級SUVの中でも維持費は高額な部類です。年間の維持費は約80万〜120万円が目安です。主な内訳は自動車税、保険料、整備費、燃料費などで、ディーラー整備を選ぶとさらに高くなる傾向があります。

Q2. どのグレードがコスパ最強?

「GLS 580 4MATIC」が装備と価格のバランスに優れており、人気も高いです。AMG GLS 63は性能面で優れていますが、価格と維持費が格段に高くなるため、日常使いにはGLS 580の方が実用的です。

Q3. 中古のGLSは買っても安心?

中古車でもメンテナンス履歴がしっかりしていれば安心して購入できます。とくに正規ディーラー認定中古車は保証も付いており、初期費用を抑えつつ品質も担保されます。ただし、

格安物件は整備不良や修復歴車の可能性があるため要注意です。

Q4. リセールバリューは期待できる?

GLSはリセールバリューがそこまで高いとは言えません。3年落ちでの買取価格は新車価格の50〜60%程度が目安です。オプション装備の有無やボディカラーによっても査定額が大きく変わる傾向があります。

Q5. 国産高級SUVと迷っているけど…?

国産SUV(レクサスLXなど)は信頼性や維持のしやすさで優れています。一方でGLSはラグジュアリー性や欧州車ならではの走行性能が魅力です。ライフスタイルや重視する価値観によって選択肢が分かれます

Q6. ベンツGLSはどんな人に向いている?

GLSは、広い室内と高級感、長距離移動の快適性を求める方に最適です。ファミリーユースやVIP送迎にも対応できる万能さを持ち、運転する人にも後席に座る人にも満足感を与える一台です。

まとめ:ベンツGLSの価格と維持費を正しく理解して後悔のない選択を

まとめ:ベンツGLSの価格と維持費を正しく理解して後悔のない選択を

ベンツGLSは、ラグジュアリーと実用性を両立したフルサイズSUVです。その魅力と同時に、価格や維持費に対する正しい理解が必要です。

  • 新車価格は約1,470万円〜。フルオプションでは2,000万円を超えることも。
  • 維持費は年間80〜120万円が相場。特に法定費用や整備代が高額。
  • 修理費は国産車より高め。パーツ代や工賃にも注意が必要。
  • BMW X7やレクサスLXとの比較で、GLSは快適性と豪華装備が優位。
  • 残価設定ローンやリースの活用で月々の負担軽減も可能。

購入を検討している方は、価格面と維持面の両方から総合的に判断することが大切です。短期的な出費だけでなく、5年・10年先まで見据えて選ぶことで、満足度の高いカーライフを実現できるはずです。

一時的な価格の安さやイメージだけで判断すると、後悔する可能性があります。冷静かつ慎重に検討を進めましょう。

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