【完全版】ベンツCクラスのリアシート外し方|DIYで簡単!
ベンツCクラスのリアシート取り外しを自分でやるメリットとは?
「リアシートを外したいけれど、難しそうで不安」という方は少なくありません。しかし、正しい手順と注意点を押さえれば、DIYでの取り外しも十分可能です。
実際に自分で作業を行うことで、工賃を節約できるだけでなく、車への理解が深まり、カスタムやメンテナンスの幅も広がります。中古市場でも人気の高いベンツCクラス(W205/W204/W206)ですが、リアシートの構造は年式やグレードによって微妙に異なるため、作業前の情報収集が欠かせません。
また、チャイルドシート設置や荷物の積載を目的に「一時的に外したい」という声も多く、用途に応じた対応が求められます。これからご紹介する内容は、初心者の方でも再現しやすいステップ形式でまとめているため、初めて挑戦する方でも安心です。
作業には車検対応や安全性にも注意が必要です。不安がある方はプロへの相談も視野に入れてください。
この記事で分かること
- ベンツCクラスのリアシート構造とモデルごとの違い
- DIYで外すために必要な工具と事前準備
- 座面・背もたれの具体的な取り外し手順
- リアシートを外すメリットとリスク
- 専門業者に依頼する場合の費用や比較ポイント
ベンツCクラスとは?モデル概要と特徴
Cクラスの基本情報とグレード展開
ベンツCクラスは、セダン・ステーションワゴン・クーペ・カブリオレなど、幅広いボディタイプが用意されています。2025年現在、最新のW206型は4代目にあたり、走行性能と快適性を両立したモデルとして注目を集めています。
モデル名 | 発売年 | 代表的なグレード |
---|---|---|
W204 | 2007〜2014年 | C200、C250 |
W205 | 2014〜2021年 | C180、C220d、C300 |
W206 | 2021年〜 | C200、C220d、C350e |
セダン・ワゴン・クーペでリアシート構造は違う?
ベンツCクラスでは、ボディタイプによってリアシートの構造が異なります。特にクーペやカブリオレでは、リアシートの取り外し方法や固定方式が大きく異なるため、注意が必要です。
- セダン:分割可倒式が多く、固定方法はシンプル
- ワゴン:フルフラット構造のため部品点数が多い
- クーペ:座面が浅く、特殊な固定パーツあり
リアシートの構造的特徴(分割可倒式・一体型など)
多くのCクラスには「分割可倒式」のリアシートが採用されています。一方、旧型モデルや一部グレードには「一体型」の背もたれが搭載されている場合があります。この違いにより、取り外し手順や工具も異なります。
構造 | 特徴 |
---|---|
分割可倒式 | 荷室拡張が可能。取り外しも比較的簡単 |
一体型 | 取り外しに特殊工具が必要な場合あり |
DIY向けに適した年式と型式
DIYでリアシートを外すなら、W205型(2014〜2021年)のCクラスが最適です。構造が単純かつ情報も豊富で、初心者でも挑戦しやすいと好評です。実際に「C200アバンギャルド」で挑戦したユーザーの声では「作業は約30分で完了した」との報告があります。
最新モデル(W206系)の構造傾向
W206型は、安全装備や電装系が進化しており、リアシート周辺にもセンサーや配線が増えています。
無理な取り外しはエアバッグシステムの誤作動を招く恐れがあるため、慎重な作業が求められます。
ディーラーや整備士も「DIYには不向き」とコメントしている場合があるため、十分な情報収集が重要です。リアシートを外す前に準備すべき道具と注意点
必須工具一覧(ソケットレンチなど)
リアシートを取り外すには、最低限の工具が必要です。特にCクラスはボルト留めが多いため、ソケットレンチは必須です。
- 10mm・13mmソケットレンチ
- 内装外し用のヘラまたはパネルリムーバー
- プラスドライバー・マイナスドライバー
- 六角レンチ(モデルにより必要)
- トルクスレンチ(T20、T25など)
作業時の安全確保ポイント
作業中の事故を防ぐため、シートの重さやバネ圧に注意が必要です。W205のリア座面は片手で持てる程度ですが、背もたれ部分は15kg前後あるため、無理な姿勢は避けましょう。
- 作業は平坦な地面で行う
- 車両を完全に停車・ギアをPにする
- シートベルトや配線にテンションがかからないようにする
配線類・センサーの確認方法
モデルによっては、リアシート下に配線やセンサーがあることがあります。特にW206ではシート下にバッテリーや警告センサーが配置されている場合があります。
確認項目 | 方法 |
---|---|
配線の有無 | 座面を軽く持ち上げて目視 |
カプラーの種類 | 色付きの固定具があるか確認 |
センサーの有無 | 車種・年式で異なるため事前調査 |
革シート・布シートの違いによる対応法
ベンツCクラスには、本革シートとファブリック(布)シートがあります。革シートは滑りやすく傷も付きやすいため、作業時は養生が必要です。
- 本革:傷防止にマットやタオルを敷く
- ファブリック:生地が引っかかりやすいので丁寧に扱う
内装破損を防ぐ養生テクニック
誤って内装にキズを付けると修復に数万円かかることがあります。
そのため、工具が触れる部分には養生テープや布を当てて作業しましょう。
- ドアパネルの下部・ピラー部は特に注意
- 工具を置く場所にはマットを敷く
- 車内照明をつけて視認性を確保
【実践編】ベンツCクラスのリアシートの外し方手順
座面の取り外し手順
座面は作業の第一ステップです。W204・W205系では、座面を上方に力を加えて持ち上げるだけで取り外し可能です。左右の固定クリップを同時に外す必要があるため、両手で均等に力を加えましょう。
- 手袋を着用して滑りを防ぐ
- 両サイドを持って真上に引き上げる
- 浮いたら奥にずらして取り出す
背もたれの取り外し手順
背もたれは座面よりも固定が複雑です。リアトランクからアクセスしてボルトを外す必要があるモデルもあります。
手順 | 内容 |
---|---|
1 | 背もたれを倒す |
2 | 座面奥のボルトを確認 |
3 | トルクスレンチでボルトを外す |
4 | シート全体を手前に引き抜く |
ISOFIX(チャイルドシート固定具)の扱い
ベンツCクラスにはISOFIX対応のリアシートが多く採用されています。ISOFIXの金具はシートに一体化されているため、外す際は干渉しないよう注意が必要です。
無理に引っ張るとベースフレームを損傷する恐れがあるため、必ず固定金具の周囲を確認してから作業を進めましょう。
センサーや配線の取り外しポイント
W206では、リアシート下部にバッテリーやセンサーが配置されている場合があります。
センサーや配線を誤って引っ張ると、警告灯が点灯する恐れがあります。
- カプラーが見えたら必ずロックを外してから抜く
- 配線の位置を記録しておくと再装着がスムーズ
- 取り外し前にバッテリーのマイナス端子を外すと安心
再取り付け時の注意点とコツ
リアシートは外すよりも、戻すときにズレやすい傾向があります。
特に背もたれはボルト穴と位置合わせが必要なため、無理に押し込まず、位置を調整しながら丁寧に戻しましょう。
- ネジ締めは対角線で均等に行う
- ISOFIXやシートベルトの通し忘れに注意
- 作業後は走行前にガタつきがないか確認
リアシートを外す理由と活用アイデア
トランク容量の拡大
リアシートを外すことで、Cクラスのトランクスペースを格段に拡張できます。特にステーションワゴンモデルでは、最大で1,510L近い荷室容量が確保できる場合もあります。
- 長尺物の積載が可能に
- 大型スーツケースや自転車も収納できる
- 一時的な引っ越しにも対応可能
車中泊・荷物積載の最適化
アウトドア用途や長距離ドライブでの活用として、リアシートを外す人が増えています。フルフラットに近い空間を作りやすくなるため、寝具や荷物を平らに設置できます。
- マットレスやエアベッドを敷ける
- ルーフボックスなしでも積載量アップ
- シートの凸凹を気にせず荷物配置が可能
内装カスタム・防音処理目的
防音材の貼付やスピーカー配線、LED照明の追加など、カスタム目的でリアシートを外すケースもあります。DIYユーザーに人気の施工内容です。
作業内容 | 必要なスペース |
---|---|
防音材の施工 | リア座面〜フロア下まで |
LED配線の引き直し | シート裏〜ラゲッジ側面 |
アンプ設置 | 座面下部またはトランク |
バッテリーや配線整備のため
W205やW206では、リアシート下に補助バッテリーやECU関連の配線が配置されていることがあります。点検・交換時にはリアシートの取り外しが不可欠です。
- 12V補助バッテリーの交換
- リア電装トラブル時の配線チェック
- バックセンサー配線の通電確認
中古車販売前のクリーニング目的
査定アップや売却前の清掃目的で、リアシートを外して徹底クリーニングするのも有効です。シート下はゴミやホコリが溜まりやすく、見落とされがちな箇所です。
細部まで清掃された車両は、査定額が3〜5万円上がるケースもあります。
- 食べこぼしやペット毛の除去
- 消臭・防カビ処理の施工
- カーペットの丸洗いが可能に
リアシートを外す際のリスクとデメリット
車検対応に問題はある?
ベンツCクラスのリアシートを取り外す行為は、構造変更申請の対象になる場合があります。一時的な取り外しであれば問題視されないケースもありますが、長期間の外したままの使用は車検時に指摘される可能性があります。
- 座席数が変わると「乗車定員」に影響する
- 一時的ならOKだが恒久的変更はNG
- 検査官の判断で通らないケースも報告あり
エアバッグや配線系の誤作動リスク
W206型などの近年モデルでは、リアシート下部に電装品やエアバッグ関連のセンサーが備わっていることがあります。これらを不用意に動かすと警告灯が点灯することもあるため注意が必要です。
対象部品 | リスク内容 |
---|---|
座面下の配線 | 断線・抜けでエアバッグ警告点灯 |
ISOFIX付近のセンサー | 誤検知による安全装置の作動 |
内装破損の可能性
DIYで作業する場合、クリップ破損や布地のほつれなど、内装にダメージを与えるリスクがあります。とくに内装パネルは再利用が前提の構造ではないため、破損した際の交換費用が高額になることもあります。
W205のリア座面裏のプラスチックカバーは割れやすく、部品代だけで5,000円を超える場合があります。
素人作業による固定不良
シートを元に戻した際にしっかり固定されていないと、走行中にシートが動くなどの重大な事故につながるおそれがあります。ボルトの締め付けトルクや向きなど、メーカー指定値を把握しておく必要があります。
- 締め忘れによりカタカタ音が出る
- 後部乗車時にシートが傾く
- 衝突時の安全性が損なわれる
保証や保険対象外になるケース
正規ディーラーでの保証が残っている車両では、純正状態以外の改造行為が保証対象外と判断される場合があります。また、自動車保険の事故対応においても、リアシートの改造・取り外し履歴が不利に働くことがあります。
特に注意すべきは、チャイルドシートや乗員保護機能に関連する変更です。
リアシート外しに関する専門業者の利用も検討しよう
ディーラーでの対応可否と料金目安
正規ディーラーでは、リアシートの取り外し作業を原則として推奨していません。しかし、点検や整備目的に限って作業を依頼できるケースもあります。
作業内容 | 目安料金(税込) |
---|---|
座面の取り外し | 5,000〜8,000円 |
背もたれ含む全体脱着 | 15,000〜25,000円 |
カスタムショップでの依頼メリット
カスタム専門店では、リアシートの脱着作業に慣れたスタッフが在籍していることが多く、安心して依頼できる環境が整っています。防音施工や電装工事とセットで依頼する方も少なくありません。
- 施工経験が豊富で作業が早い
- 配線処理や養生も丁寧
- 作業後のカスタム提案も受けられる
自動車整備士による出張サービス例
最近では、出張整備サービスを活用してリアシート脱着を依頼するユーザーも増えています。自宅やガレージで作業が完結するため、忙しい方にも好評です。
- 対応地域は関東・関西中心
- 費用相場は15,000円前後(出張費込)
- LINEや予約アプリで簡単に依頼可能
自力とプロ依頼の費用比較
リアシート取り外しにかかる費用は、自分で行えば無料に近いですが、破損リスクや手間を考えると業者依頼も現実的な選択肢です。
項目 | DIY | 業者依頼 |
---|---|---|
費用 | 0円(工具所有時) | 5,000〜25,000円 |
作業時間 | 30〜90分 | 30分〜60分 |
破損リスク | 高い | 低い |
内装クリーニングと併用のススメ
リアシートを外したタイミングで、車内の徹底クリーニングを依頼するのもおすすめです。座面下のホコリや汚れは、普段の掃除では取りきれない箇所です。
シート脱着と室内清掃をセットで依頼すると、単体よりも3,000〜5,000円程度安くなるキャンペーンを実施している店舗もあります。
よくある質問と回答
Cクラスのリアシートを外すのは違法?
一時的な取り外しは違法ではありません。ただし、乗車定員の変更を伴う恒久的な取り外しは「構造変更申請」が必要になります。申請なしで継続使用した場合、車検不適合になるリスクがあります。
- 車検対応を視野に入れるなら取り外しは一時的に
- 継続的に外して使用する場合は陸運局へ申請が必要
W205とW206でリアシートの構造は同じ?
W205とW206ではリアシート構造に違いがあります。W205は分割可倒式が標準で、比較的簡単に外せます。一方、W206はセンサー類や配線の複雑化により脱着の難易度が上がっています。
モデル | 構造の特徴 |
---|---|
W205 | 分割型・シンプルなボルト固定 |
W206 | センサー増・ボルト位置が奥まっている |
シートを外したら警告灯が点いたけど大丈夫?
リアシート下のセンサーや配線が原因で、警告灯が点灯することがあります。バッテリーを外さずに作業すると、エアバッグ警告灯が出る可能性が高まります。
警告灯が点灯したままの状態では、車検に通らない可能性があります。
- OBD診断器でリセット可能なケースあり
- ディーラーでのリセットは3,000〜5,000円
- 誤接続や断線には要注意
再度シートを戻す時に締め付けトルクは?
ベンツのボルト類には締め付けトルクが指定されています。W205ではリア背もたれ固定用ボルトの締め付けトルクは30〜35Nmが目安です。トルクレンチがない場合、締めすぎによるネジ山破損に注意してください。
- トルク管理は安全性に直結する
- 純正の整備マニュアルを参照するのが理想
作業にかかる時間の目安は?
DIY初心者がリアシートを脱着する場合、平均して60〜90分程度かかるのが一般的です。工具の扱いや作業スペースによっても時間は変動します。
作業内容 | 目安時間 |
---|---|
座面の取り外し | 10〜15分 |
背もたれの取り外し | 30〜40分 |
再装着 | 20〜30分 |
女性や初心者でも作業可能?
十分な情報と工具があれば可能です。座面の重さは5〜8kg程度、背もたれは10kg前後あるため、力よりも手順とコツが重要です。動画や解説ブログを併用すると安心です。
- 力に自信がない場合は2人作業がおすすめ
- DIYに慣れた女性ユーザーの成功例も多い
- 手袋・ヘッドライトなどの補助ツールを活用
まとめ:ベンツCクラスのリアシート外しは手順と注意点を守ればDIY可能!
ベンツCクラスのリアシートを自分で外す作業は、正しい知識と準備があれば初心者でも十分に可能です。特にW204やW205型は構造が比較的シンプルで、実践しやすい年式といえるでしょう。
作業を成功させるためには、以下の点をしっかり確認することが重要です。
- リアシートの構造を事前に把握しておく
- 必要な工具と養生資材を揃える
- 配線・センサー類の有無を確認してから作業
- 再取り付け時は締め付けトルクに注意
- 不安がある場合は専門業者への依頼も視野に入れる
リアシートを外すことで得られるメリットは多く、荷室の拡張・車中泊・カスタム・整備・清掃といった多用途に活用できます。
ただし、安全性や法的リスクも伴う作業です。無理な施工は避け、必ず手順と注意点を守りましょう。