【プロ解説】ベンツEクラスワゴンの全5グレード違いを徹底比較
ベンツEクラスワゴンのグレード比較で分かること
「ベンツEクラスワゴンのグレード、結局どれを選べばいいの?」と悩む方は少なくありません。各グレードに個性があり、価格差以上に装備や性能に違いがあるため、適当に選ぶと後悔することもあります。
本記事では、実際のオーナーの声やデータを交えて、5つのグレードを徹底的に比較します。どのモデルが自分に最適なのかが、この記事を読むことで明確になります。
たとえば「静粛性を重視したい」「燃費を重視したい」「高級感が欲しい」など、目的別に最適な選び方も詳しく解説しています。
グレードによる後悔や失敗は避けたい方は、読み進めることで納得のいく選択ができるようになります。
この記事で分かること
- ベンツEクラスワゴン全5グレードの違いと特徴
- グレード別に見る価格・性能・装備の詳細比較
- ディーゼル・ガソリン・PHEVの選び方と違い
- ライフスタイル別のおすすめグレード
- リセールや維持費を考慮した失敗しない選び方
ベンツEクラスワゴンとは?基本スペックと特徴を解説
ベンツEクラスワゴンのポジションと特徴
ベンツEクラスワゴンは、同ブランドの中核モデルとして位置付けられています。セダンとSUVの中間に位置する存在で、高級感と実用性のバランスが高い評価を得ています。
荷室容量は通常時で640L、後部座席を倒すと最大1,820Lまで拡張可能です。これは国産ワゴン車と比較してもトップクラスの収納力です。
セダンとの違いは?使い勝手の良さに注目
Eクラスセダンと比較すると、ワゴンはリアスペースの活用性が大きな違いです。特に大きな荷物を積む機会が多い家庭やアウトドア志向のユーザーには重宝されています。
また、リアハッチの電動開閉機能や荷物の自動仕分けシステム(Easy-Pack)など、利便性も充実しています。
外装・内装の共通ポイントと高級感
エクステリアはセダンと共通のデザイン言語を持ちつつも、ワゴン専用のリアフォルムが特徴です。インテリアにはアンビエントライトや大型ディスプレイが標準装備され、夜間走行時の雰囲気を高めます。
オーナーの声としては「セダンよりラグジュアリー感が高い」との評価も多く見受けられます。
安全性能や最新技術の標準装備内容
全グレードに標準装備されているのが、ベンツ独自の「インテリジェントドライブ」システムです。以下の機能が含まれます:
- アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック
- アクティブステアリングアシスト
- 緊急停止支援システム
これらの機能は、高速道路での長距離走行や渋滞時の疲労軽減に大きく貢献します。
現行モデルの年式とマイナーチェンジの歴史
現行型(W213)は2020年にマイナーチェンジが行われ、フロントマスクの刷新やインフォテインメントシステム「MBUX」の導入が注目されました。
年式 | 主な変更点 |
---|---|
2016年 | W213型デビュー |
2020年 | マイナーチェンジ:デザイン変更・MBUX導入 |
2023年 | 一部仕様変更(安全装備の強化) |
これにより、旧モデルと比較して快適性と操作性が飛躍的に向上しています。
ベンツEクラスワゴンの全5グレード概要と違い一覧
各グレードのラインナップと価格帯
ベンツEクラスワゴンのグレードは、「E200」「E220d」「E300」「E350e」「E450 4MATIC」の5種類です。価格帯は約800万円〜1,200万円で、グレードごとに装備・性能に大きな違いがあります。
グレード名 | 新車価格(目安) |
---|---|
E200 | 約8,090,000円 |
E220d | 約8,620,000円 |
E300 | 約9,250,000円 |
E350e | 約9,950,000円 |
E450 4MATIC | 約11,870,000円 |
グレードごとのパワートレインと燃費性能
各グレードはエンジンタイプが異なり、燃費にも差があります。燃費を重視するならディーゼルのE220dまたはPHEVのE350eがおすすめです。
- E200・E300:2.0Lガソリンターボ/WLTCモード 12.1km/L
- E220d:2.0Lディーゼルターボ/WLTCモード 16.1km/L
- E350e:2.0Lガソリン+電動モーター/EV航続 50km超
- E450 4MATIC:3.0L直6ターボ/WLTCモード 10.9km/L
燃費や走行コストを重視するなら、ディーゼルとPHEVの特性をよく比較してください。
駆動方式(FR/4MATIC)の違い
Eクラスワゴンには「FR(後輪駆動)」と「4MATIC(四輪駆動)」の2タイプがあります。E450のみが4MATICで、悪天候や雪道での安定性に優れています。
- FR採用グレード:E200 / E220d / E300 / E350e
- 4MATIC採用グレード:E450
装備内容・快適性・内装の差
上位グレードに進むにつれて、装備の質と快適性が向上します。特にE350eとE450は内装に本革シート、木目パネル、ヘッドアップディスプレイなどが標準装備され、まさにプレミアムな仕上がりです。
装備 | 標準グレード | 上位グレード |
---|---|---|
シート素材 | ARTICO人工皮革 | ナッパレザー |
オーディオ | 8スピーカー | Burmesterサウンド |
空調制御 | 2ゾーン | 4ゾーン |
乗り心地・静粛性の体感レベル
ベンツEクラスワゴンは全グレードで高い静粛性を誇りますが、上位グレードになるほどサスペンションの精度や遮音材の質が向上し、走行時の快適性が際立ちます。
ユーザーの口コミでも「E450はまるでクッションの上を走っているよう」といった声が多く見られ、特に長距離走行時にその違いが明確に感じられます。
【E200】ベンツEクラスワゴンのエントリーグレードを評価
E200のスペックと価格
E200はEクラスワゴンの中でもっともベーシックなグレードで、2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載しています。最高出力は197ps、最大トルクは320Nmと、日常使いには十分な性能です。
項目 | 内容 |
---|---|
排気量 | 1,991cc |
駆動方式 | FR(後輪駆動) |
新車価格(目安) | 約8,090,000円 |
装備と性能のバランスは?
装備内容は必要十分であり、MBUXインフォテインメントシステムやデジタルコックピットなど、最新機能をしっかりと搭載しています。
特に都市部での走行や、週末の買い物、短距離ドライブが中心のライフスタイルには最適な1台といえます。
初心者やファミリーユースにおすすめの理由
E200は、操縦性が軽く運転がしやすい点が初心者に好まれています。リアカメラやパークトロニックなどの運転支援装備も標準です。
- 取り回しの良さ(最小回転半径:約5.4m)
- 十分な荷室容量(最大1,820L)
- チャイルドシート対応ISOFIX搭載
こうした装備が揃っているため、子育て世代にも選ばれやすい傾向があります。
他グレードと比べて物足りない点は?
快適装備やエンジン出力に関しては、やはり上位グレードに見劣りする部分があります。たとえばE450 4MATICと比較すると加速性能や遮音性に差を感じるという声もあります。
また、Burmesterサウンドシステムや本革シートなどはオプション扱いのため、上質さを求める場合はコストがかさむ点に注意が必要です。
【E220d】ディーゼルの燃費と走行性能を実走レビュー
E220dの基本情報と魅力
E220dは、2.0L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載した実用性の高いモデルです。最大トルク440Nmの力強い加速と、低回転からのスムーズなレスポンスが特徴です。
項目 | 内容 |
---|---|
排気量 | 1,950cc |
最高出力 | 194ps |
最大トルク | 440Nm |
燃料 | 軽油 |
実際の燃費と維持費は?
E220dの公称燃費はWLTCモードで16.1km/Lとされています。実際のユーザーレビューでは、街乗りで13〜14km/L、高速で18km/L超を記録する例もあり、燃費性能の高さが際立ちます。
- 年間1万km走行時の燃料費:約9万円(軽油140円/L換算)
- ガソリンモデルに比べて年間約2万円の燃料コスト削減
- 重量税や自動車税も同等で維持しやすい
ロングドライブに向いている理由
E220dはトルクが太いため、高速道路での追い越しや登坂でもエンジン回転数を抑えたまま快適に巡航できます。また、約66Lの燃料タンクにより、満タンで1,000km近くの走行も可能です。
加えて、クルーズコントロールやアクティブステアリングアシストなど長距離運転をサポートする装備も充実しています。
ディーゼル車の騒音や振動は気になる?
以前のディーゼル車にありがちな振動・騒音は、E220dでは大きく改善されています。アイドリング時の静粛性も高く、車内ではガソリン車との違いを感じにくいという声が多く見られます。
ただし、外部でのエンジン音や寒冷時の始動音は若干ディーゼル特有の音質を感じる場合があるため、試乗確認をおすすめします。
ガソリンモデルとの比較
E220dと同価格帯のE200と比較した場合、主な違いは以下の通りです。
項目 | E220d | E200 |
---|---|---|
燃料 | 軽油 | ハイオク |
燃費(実測) | 約15.5km/L | 約10.5km/L |
加速性能 | トルク重視 | 高回転型 |
エンジン音 | 低音でやや重め | 静かでスムーズ |
コスト重視や長距離走行が多い方はE220d、街乗りメインで静粛性重視の方はE200が向いています。
【E300/E350e/E450 4MATIC】上位グレードを徹底比較
E300とE350e(PHEV)の違いと選び方
E300はガソリンターボモデル、E350eはプラグインハイブリッド(PHEV)です。燃費性能と静粛性を重視するならE350eが有利ですが、航続距離や充電環境を考慮する必要があります。
項目 | E300 | E350e |
---|---|---|
エンジン | 2.0L ガソリンターボ | 2.0L ガソリン+モーター |
燃費(WLTC) | 約12.1km/L | EV走行50km+ハイブリッド |
価格帯 | 約9,250,000円 | 約9,950,000円 |
E450 4MATICの走行性能・ラグジュアリー装備
E450は、3.0L直列6気筒ターボ+ISG(マイルドハイブリッド)を搭載した最上位グレードです。加速は0-100km/hを5秒台で達成し、4MATIC(4WD)による高い走行安定性が特徴です。
装備面では本革シート、Burmesterサウンド、エアボディコントロールサスペンションなど、プレミアム装備が満載です。
プラグインハイブリッド(PHEV)のメリット・デメリット
E350eは家庭用200V電源での充電が可能で、通勤や買い物などの短距離移動ならほぼEV走行が可能です。1回の充電で約50kmのEV走行が可能とされています。
- メリット:燃費◎、補助金対象、静粛性が高い
- デメリット:充電環境必須、価格が高め、バッテリーの重量増
PHEVは充電環境が整っている方に向いています。
高速道路・山道での加速感・安定感
E450は高速域での余裕ある加速と、4WDによるカーブでの踏ん張りが高評価です。一方、E300は軽快な走りが魅力で、山道でも十分な加速性能を発揮します。
ユーザーからは「E350eは加速はやや鈍いが街乗りでは静かで快適」との声もあり、走行フィーリングは用途に応じて評価が分かれます。
ライフスタイル別おすすめグレードはこれ
各グレードはライフスタイルに応じて最適な選び方が異なります。
- 都市部・通勤メイン:E350e(EV走行と燃費)
- ロングドライブ好き:E450 4MATIC(走行安定性と余裕)
- コスト重視・バランス型:E300(価格と装備のバランス)
どれも魅力的なモデルですが、日常の使い方を基準に選ぶことが後悔しないコツです。
グレード選びのポイントと後悔しない選び方
予算別おすすめグレード
Eクラスワゴンは価格帯に幅があり、予算によって選択肢が明確に分かれます。800万円台ならE200またはE220d、1000万円前後ならE350eが狙い目です。
予算 | おすすめグレード |
---|---|
〜850万円 | E200/E220d |
〜1000万円 | E300/E350e |
1100万円以上 | E450 4MATIC |
通勤・家族・趣味用途での最適グレード
用途ごとに適したグレード選びが重要です。自分のライフスタイルに合うかどうかを基準にしましょう。
- 通勤・街乗りメイン:E200/E350e
- 家族利用・荷物多め:E220d/E450 4MATIC
- 趣味(アウトドア・高速走行):E450 4MATIC
新車と中古車のグレード選びの違い
新車で選ぶ場合は最新装備や安全性能を重視しやすく、中古車では価格と装備のバランスが鍵となります。中古市場では、E220dやE300が流通量・価格バランスともに人気です。
2023年時点での中古相場(3年落ち目安):
グレード | 中古車価格帯 |
---|---|
E200 | 約430〜550万円 |
E220d | 約470〜600万円 |
E300 | 約530〜680万円 |
リセールバリューが高いグレードは?
リセールを重視するならE220dとE450 4MATICが有利です。特にE220dは法人需要も多く中古市場での回転が早いことが理由です。
- E220d:3年後残価率 約55〜60%
- E450 4MATIC:3年後残価率 約50〜55%
- PHEVモデル(E350e):バッテリー劣化によるリセール低下に注意
試乗時にチェックすべきポイント
後悔を防ぐには試乗が最も重要です。加速感、足回りの硬さ、視界の広さなど、自分の感覚で確かめましょう。
特に確認すべきポイントは以下の通りです:
- シートのホールド性・調整範囲
- 低速〜中速域でのエンジン音
- 荷室の開閉・積み込みやすさ
- ステアリングの軽さ・応答性
試乗は複数グレードで行い、自分の用途に最も合ったモデルを選びましょう。
よくある質問(FAQ)
ベンツEクラスワゴンのおすすめグレードはどれ?
用途によって異なりますが、最もバランスが取れているのはE220dです。燃費・走行性能・価格の面で高評価を得ています。
- 燃費:約16.1km/L(WLTCモード)
- 価格:約8,620,000円
- 実用性:長距離通勤・家族利用に最適
燃費が一番良いのはどのグレード?
EV走行が可能なE350e(PHEV)が最も低燃費です。日常の通勤など短距離であればガソリン消費ゼロで走行可能です。
グレード | 燃費性能 |
---|---|
E350e | EV走行:約50km+ハイブリッド燃費 |
E220d | 約16.1km/L(WLTC) |
E200 | 約12.1km/L(WLTC) |
初心者にはどのグレードが扱いやすい?
E200が最も扱いやすいとされています。取り回しが軽く、必要な運転支援機能も標準装備されているため、初めての輸入車としても安心です。
- 全長:4,965mm/最小回転半径:5.4m
- 駐車支援:アクティブパーキングアシスト付き
- 運転支援:ブラインドスポットアシスト・自動ブレーキ搭載
4MATICは必要?雪道に強いの?
積雪地域や山間部では4MATIC(四輪駆動)は大きな武器になります。
特にE450 4MATICは高出力エンジンと四輪制御の組み合わせで、雪道や悪路でも安定したトラクションを確保します。
- 駆動方式:E450のみ4MATICを標準装備
- 冬タイヤ+4MATICで雪上制動性能が大幅向上
- 通年通して安心感を求める人にもおすすめ
維持費が安いグレードは?
最も維持費が安いのはE220dです。燃費の良さと軽油の安さが大きな要因となります。年間1万km走行の場合、燃料費は約9万円程度に抑えられます(軽油140円/L想定)。
さらに以下の点も維持費に影響します:
- 自動車税:排気量1,950cc → 年額39,500円
- 車検費用:グレードによる大差なし(15〜20万円目安)
- オイル交換・消耗品交換コストはやや高め(輸入車基準)
EクラスワゴンとCクラスワゴン、どっちが買い?
予算に余裕があるならEクラスワゴンがおすすめです。
Eクラスは室内空間や荷室の広さ、走行安定性で明確に上回ります。一方、Cクラスはコンパクトで取り回しに優れ、価格も抑えられます。
項目 | Eクラスワゴン | Cクラスワゴン |
---|---|---|
全長 | 4,965mm | 4,755mm |
荷室容量 | 640L(最大1,820L) | 490L(最大1,510L) |
価格 | 約800万円〜 | 約640万円〜 |
使い勝手と所有感、どちらを重視するかが選び方の分かれ目となります。
まとめ:ベンツEクラスワゴンのグレード選びは「使い方×予算」で決まる
ベンツEクラスワゴンのグレード選びでは、自分のライフスタイルと予算のバランスが最も重要です。燃費を重視するならE220d、静粛性と先進性ならE350e、走行性能ならE450 4MATICと、それぞれに明確な特徴があります。
選び方を間違えなければ、長期間にわたって満足できる1台になります。逆に用途に合わない選択をすると、維持費や使い勝手に不満が出ることもあります。
以下に今回の内容を簡単にまとめます。
- 5つのグレードは装備・性能・価格が明確に異なる
- E220dは燃費・バランスに優れた定番グレード
- E350eは通勤・近距離移動に強いPHEVモデル
- E450 4MATICは走行性能と高級装備が魅力
- 選ぶ基準は「使い方」×「予算」×「こだわり」
購入前には必ず試乗と比較を行い、自分に合ったグレードを選ぶようにしましょう。